「農民」記事データベース20000522-449-07

危ない! 遺伝子組み換え稲

農水省、相次ぎ栽培認可


 遺伝子組み換え稲の開発競争が激化しているなか、農水省は今年に入って除草剤耐性稲など、内外の開発企業から申請のあった遺伝子組み換え稲を「安全性評価指針」に適合しているとして国内での栽培や食用、加工、飼料用として輸入を認める決定を相次ぎ行うなど、組み換え稲の申請・確認ラッシュが続いています。

モンサント社の国内作付け承認

 農水省は三月十日、モンサント社の「ラウンドアップレディ・稲」(除草剤耐性)の日本国内での作付を認めました。モンサントは厚生省への申請を行い、食品としての輸入・販売も近い将来あり得る状況となっています。

 また農水省は四月二十八日、日本たばこ(JT)とアストラゼネカ(英国)の合弁会社オリノバが申請していた遺伝子組み換え技術による低グルテリン稲(低たんぱく)四系統を、安全性評価が終了したとして五月下旬から通常の水田での栽培を認可しました。

 このほか日本モンサント社と愛知県農業総合試験場が共同開発した除草剤耐性稲(品種、祭り晴れ)の六系統と、全国農業協同組合連合会が申請していたヒトの母乳のなかに含まれる免疫性を高めるヒトラクトフェリン遺伝子導入稲(品種コシヒカリ)を一般ほ場での栽培認可一歩前の隔離ほ場での栽培試験にすることを確認しました。

 農水省が遺伝子組み換え稲を日本の一般ほ場(水田)で栽培しても、環境への影響はないとして認可した組み換え稲は、現在までに七件にも上り、その一歩前の隔離ほ場試験栽培が六件に達しています。

遺伝子組み換え稲の栽培試験状況
(2000年4月28日現在)
特 徴(品種名)
開 発 者
栽培試験状況
ウイルス病抵抗性稲(日本晴れ) 農水省 94年一般ほ場
ウイルス病抵抗性稲(キヌヒカリ) 三菱化学・農水省 94年一般ほ場
酒製造用低タンパク質稲(月の光2系統) 日本たばこ産業 98年一般ほ場
ウイルス病抵抗性(日本晴れ2系統) 農水省 97年一般ほ場
低アレルゲン米(キヌヒカリ) 三井化学 95年一般ほ場
除草剤耐性稲(M202 6系統) モンサント社 2000年一般ほ場
低タンパク質稲(コシヒカリ4系統) オリノバ 2000年一般ほ場
酒造用低タンパク質米(アキヒカリ) 日本たばこ産業 94年隔離ほ場
除草剤耐性稲(系統番号4) 岩手生物工学研究センター 98年隔離ほ場
低タンパク質稲(コシヒカリ4系統) 日本たばこ産業 99年隔離ほ場
除草剤耐性稲(カルロス、ベンガル) アベンテス 99年隔離ほ場
除草剤耐性稲(祭り晴6系統) 日本モンサント・愛知県農業総合試験場 2000年隔離ほ場
ヒトラクトフェリン導入稲(コシヒカリ)(人の母乳ある免疫性など導入) 全国農業協同組合連合会 2000年隔離ほ場

 日本人の主食である米までが開発企業の利益のために遺伝子組み換えにされ、日本の各地の水田に作付けされるようになったら「食や健康、環境に与える影響は計り知れない」と、消費者団体からは強い怒りの声が上がっています。

(塚平/新聞「農民」2000.5.15・22付)
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2000年5月

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