「農民」記事データベース20010212-480-01

全国でダッシュ 新聞拡大めざし冬の陣

 秋田県農民連は二年連続して新聞「農民」の拡大目標を達成し、七百部から千五百部と二倍以上の読者数となり、注目を集めています。牽引車となっているのが杉山隆二さん(県副委員長、73歳)。杉山さんがこの二年間に増やした読者は二百六十六人におよび、この人なくして秋田県連の拡大運動は語れない存在です。

 杉山さんの配達先に県連の佐藤長右衛門委員長とともに同行しました。

(西村)


秋田県連が二年連続目標達成。県連副委員長の杉山隆二さんに同行

“だれもが読者の対象者”

 二月一日午前八時三十分。秋田市役所一階ロビーで杉山さんと待ち合わせ。時間ぴったりに長靴、手に到着した二月五日付の新聞「農民」を課別に分けた封筒を抱えて笑顔で迎えてくれました。さっそく配達開始。「おはよう」「元気」と読者にあいさつしながら配ります。一階から二階、三階、四階まで各課を回ります。歩くのが速くて杉山さんを見失い、佐藤委員長と「どこにいったのか」と探し回ることもしばしば。明るく、さわやかに配る姿はエネルギーに満ちています。

 読者大切に

 地域と市役所職員など三百八十三人への配達と集金を読者に手伝ってもらいながら行っています。

 「義理でとっていればすぐにやめるが、長く読んでくれている。読者の関心に新聞が応えているからでしょう」と新聞「農民」の記事を見せながら購読をすすめている杉山さん。市農業委員会事務局の読者は「コンビニ特集はよかった。農民連分析センターでの分析を載せたり、また、データや統計表も仕事に役立つ」と感想を述べています。

 毎週の配達をしながら、月一回の集金をする時はお弁当を持って朝から夕方までかかって集めます。

 「秋田市議を長くやっていたので、こんなことができる。参考にはならないのでは」と謙虚に話す杉山さん。しかし、県連事務局の須磨さんは「市役所の職員が四月に異動になると、落ち着いた頃を見計らって継続して読んでもらうようにしています。電話の応対を聞いていると本当に気配りしている様子がわかります」と相手の立場を尊重し、読者を大切にしている姿勢を教えてくれました。

 見本紙で訴え

 杉山さんの住む秋田市飯島は市北部に位置し、農家はほとんどいません。コンビニ特集の新聞を見せ、近所の消費者に購読を訴えて一月に二十三人の読者を増やしています。「消費者も外国産でなく、安心できる国産の農産物を求めている。だれもが読者の対象者。何種類かの見本紙を宣伝用にして、その人の関心に応じて新聞を紹介している」と淡々と語ります。

 どんな機会も見逃さずに読者を増やしています。一月三十日には八郎潟町の選挙応援にいきましたが、そこに居住しているプロ野球・ロッテの強打者として知られる石井選手の実家に立ち寄り、読者になってもらいました。石井選手の父親は統計情報事務所、杉山さんは食糧事務所で働き、今は退職しましたが、元全農林労組の仲間でした。

 杉山さんは「秋田県農業の中心は稲作。米価の暴落で農家の経営はいっそう困難をきわめ、これを打開するには農民連の組織を大きくし、広範な読者を増やさなければ農業と農家は守れない」という思いから読者を増やしています。

 持続が大事

 「決めたことはやりきろう」と県連は目標の達成をめざし、拡大運動ニュースを発行。その責任者が杉山さん。毎月一回発行し、目標をやりきるうえでも大きな力になりました。一月二十八日の県連大会の前日に目標を達成し、千五百部以上の読者になりました。

 「持続的に増やしていかなければならない」と静かに語る杉山さん。農民連第十三回大会で一万部を拡大しようという方針にもとづき県連は三月までに百部を目標にしています。杉山さんの胸の内は、きょうも熱く燃え、小柄な体に闘志をみなぎらせ愛用の車で雪の中を走り回っています。

(新聞「農民」2001.2.12付)
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2001年2月

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