「農民」記事データベース20010813-505-09

生産・流通こぼれ話

長野県産レタス品薄と言うが産地廃棄による失敗は明らか


●北海道・長野県産のレタスが、農水省の指定野菜緊急出荷調整事業にもとづき、七月後半、大量に産地廃棄された。長野県産はなんと一五〇〇トン、箱にすると十五万箱にもなる。

●数日後、業界紙(八月一日付)には「長野県産レタス品薄。干ばつ響き、今月いっぱい続く」と。どうなっているのだろうか?市場のレタス担当者に聞いてみた。「七月の後半からはいつも価格は上昇する時期なので、今回の廃棄処分は行う必要はなかった。明らかに失敗だった」

●前回の“こぼれ話”で「生産・豊作を誇らしげに喜べる政治を」と書いたが、なんと酷いことをするのだろう。毎日こつこつと、あの猛暑の中でも心を込めて作ったレタスを廃棄処分にするとは。

●「百万本のバラ」という歌がある。貧しい絵描きの物語である。町の広場は真っ赤なバラで埋め尽くされ、真っ赤なバラの海になった…。

●二百四十万個のレタス。畑いっぱいの緑の海!しかし、残骸の海!農民の怒りと涙の海は決して消えることはないだろう。

(農民連生産流通対策部 佐藤 龍雄)

(新聞「農民」2001.8.13付)
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2001年8月

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