2002年6月


2002年6月24日(第544号)

スペースマーク 戦時中、禁じられた花作り
太平洋に面した段丘に畑が広がる、ここ千葉県安房郡和田町は、「日本の花の露地栽培発祥の地」(産業課)です。戦争になると、この花の産地が一変します。『和田町史』はこう記しています。「昭和16年12月、太平洋戦争に入ると同時に、全国各府県で花きは制限作物として、食糧に切換えとなりました。千葉、長野の2県は花きを禁止作物として制定したため、これを作る者は非国民といわれ、ほとんど終息しました。このような状況下、種を保存しようとした一農婦がいました……」
スペースマーク 低い自給率放置し
とうとう、農水省までが戦争準備のためのマニュアルをつくりました。「不測時の食料安全保障マニュアル」という名の有事立法・農業版です。戦前・戦中の農民統制をそのままに、60年前の亡霊を呼び起こそうという、そのたくらみの中身を見ると――。
スペースマーク “外米の輸入やめよ”農家が意欲をもって生産に励める議論を
6月末の「中間とりまとめ」に向けて、小泉流「米改革」の検討を急ぐ食糧庁の生産調整研究会。しかし各地で開かれている現地検討会では「米の輸入はやめるべき」との批判が続出。座長の生源寺真一・東大教授は、その火消しに躍起になっています。
スペースマーク 鳥獣被害対策で大活躍
大分県津久見市の神田一彦さんは、農民連会員の農業委員です。この7月の農業委員選挙に立候補します。
スペースマーク 運動の成果に確信もち、さらに全力
一 7日、「牛海綿状脳症(BSE)対策特別措置法」が、参議院本会議で全会派の賛成により可決され、成立しました。これは、野党4党の結束を力に、多くの農民、消費者、牛肉関係流通業界など、広範な方々の運動が政府・与党を揺り動かして勝ち取った、文字通り運動の成果です。
スペースマーク ぶっ玉ねぎ
群馬農民連が生協ととりくんでいる産直タマネギの出荷が、5月11日から始まりました。今年は暖冬のせいでよく生育し「格外品」がゴロゴロ。富士見村の下田嘉丈さんの特大品は直径14センチ、1080グラム。飲食店から出る、残りビールを飲ませたタマネギです。
スペースマーク 「農」織り交ぜながら自分探す青年の姿描く
旭爪(ひのつめ)さんには大変失礼ですが、実は「しんぶん赤旗」に連載されていた時は所々を読んだだけで、全体のストーリーは解らずにいました。
スペースマーク 害虫防除 (8)
連作障害の主な原因に土壌線虫があります。重要害虫は、ネコブセンチュウとネグサレセンチュウです。
スペースマーク 演劇/第16回 がんばれ! 日本国憲法
市民手づくりのミュージカル第16回「がんばれッ!日本国憲法」(主催・憲法劇実行委員会)が5月11日、12日、横浜市の神奈川県立青少年センターホールで上演され、3ステージ、1700余人が観劇しました。80人を超える出演者、スタッフによって上演された憲法劇は、有事法制の欺まんと危険を告発し、平和憲法が日々の暮らしを支える大切なものだと訴えました。
スペースマーク 百里平和農園を守ろう
食糧と農業と平和を考える出会いのイベント「一緒に作ろう日本のお米、第九回いざ田植え」が5月19日、航空自衛隊百里基地に隣接する茨城県小川町の百里平和農園で開かれ、30人近い若者が参加しました。
スペースマーク 和歌に詠む「昔に戻すな…」
茨城・県北農民センターの大野憲治さんから届いた、反戦への思いを詠んだ和歌を紹介します。
スペースマーク 許すな「有事法制」!
「STOP!有事法制 平和のうたごえ広場」が5月28日、東京・代々木公園野外ステージで開かれました。日本のうたごえ全国協議会らが呼びかけたもの。太鼓、トランペット、サックスの演奏や、ソロ、合唱など多彩な出演者に混じって、百姓フォークグループ「ヒューマン・ファーマーズ」も登壇。「この歌をつないで」「私の非戦宣言」「NO WAR」のオリジナル曲を熱唱しました。
スペースマーク 農の考古学(12)
登呂遺跡で見つかった水田跡は、最大で約2400平方メートル(726坪)もありました。このため長い間、弥生時代の水田は大区画だったのだ、と思われてきました。
スペースマーク 旬の味
「あッ、今日は新聞の配達と集金のある日だ」と仕事が終わる頃、頭に浮かぶ。仕事が忙しく、疲れた、早く帰って休みたい、と体がいっている。でも、やるだけのことをしなければ

2002年6月17日(第543号)

スペースマーク 農家を応援する政治を地方から
秋田県湯沢市に、鈴木俊夫市長が誕生して1カ月余。農民出身の革新市長・鈴木氏の農業への思いはどうなのか。農業の大切さ、そして農民連への期待などについて、秋田県農民連の佐藤長右衛門委員長と一緒に聞きました。
スペースマーク BSE対策法が成立たたかいこれから――与党が明文化拒む
牛海綿状脳症(BSE)対策特別措置法が、6月7日の参院本会議で可決、成立しました。与野党が協議のすえに一致して提案したもの。2月22日にいち早く法案を提出した野党四党の共同行動と、百万筆を超える署名、農民連の損害請求運動など草の根の運動が、新法に消極的な政府・与党を動かしました。
スペースマーク 2期目をめざして立候補農業委員連絡協議会を結成
農業委員となって3年が過ぎました。この間、他の農業委員とも協力して「セーフガードの本発動」「BSE損害補償などの対策」「学校給食への地場産品の利用」など、総会ごとに建議をしてきました。
スペースマーク 有事法制は許せない
憲法違反の有事法制3法案が国会で審議されるなか、農民連女性部役員会は5月22日、弁護士の村田智子さんを招き、危険な有事法制について学習しました。
スペースマーク 戦争国家法阻止、もの作り・仲間作りに全力をあげよう!
農民連第3回常任委員会は5月25日に開催され、日本を戦争する国にし、国民を動員する「有事法制」を廃案に追い込むたたかいをはじめ、当面する方針を決定しました(都道府県連に送付してあります)。このなかで、6月15日から8月までを、もの作りや多様な要求を実現する運動と結んで「仲間作り運動期間」として、力を集中して取り組むことをよびかけました。
スペースマーク 「反響に驚いた」
ファミリーレストランのホウレン草メニューから残留農薬を検出した農民連食品分析センターの検査結果は、週刊誌や女性誌などにも掲載されました。連日のように記者が農民連本部に取材に訪れて、石黒昌孝・食品分析センター所長らは対応に追われています。
スペースマーク 害虫防除 (7)
アブラムシには、羽のない無翅(ムシ)型と、羽のある有翅(ユウシ)型(図)があります。過密状態になると有翅型が現れ、別の植物を求めて飛び立ちます。
スペースマーク HAPPY料理ソラマメから“収穫できるよ”の合図が
暑くなってくると、きゅうりに味噌をつけただけ、刻んだキャベツにポン酢をかけただけなど、シンプルな冷たい食べ物がおいしいですよね。するとますます、新鮮な野菜自身のもつ味が際立って、産直野菜のおいしさが強く感じられます。甘味と風味のあるきゅうり、キャベツ、チンゲン菜、深いコクのある味のソラマメなどなど…今週もおいしくいただきました。あー幸せ。
スペースマーク 知らずに食べている遺伝子組み換え大豆
遺伝子組み換え食品いらないキャンペーンは5月23日、遺伝子組み換え食品の表示調査を行い、結果を公表しました。調査はスーパーなどで大豆や大豆加工製品を購入し、製造した企業に対して、遺伝子組み換え大豆の「使用」、「不使用」、「不分別」の表示などについてのアンケートを送付し回収。遺伝子組み換え大豆が含まれているかどうかの分析も行いました。
スペースマーク さつま芋苗植え交流
兵庫の神戸市灘新婦人と加美町の農業を守る会は5月26日、「さつまいもの苗植えと交流会」を加美町で行いました。新婦人からは大人29人、子ども11人、生産者10人が参加しました。今回で4年目です。
スペースマーク “シャクヤク”が見事に
新婦人の産直会員です。茨城の常陸野産直センターの自慢をします。
スペースマーク 炭やき農民のすすめ(6)
♪ホゥー、ホゥー、ホタル来い♪の歌のように、炭で浄化した水は「アマい」。
スペースマーク 旬の味
借りた畑にスギナがはびこっている。ネギは植えたばかりだから管理機はダメ。管理機の爪でスギナを切るとそれがまた増えるもとになる。だから1本ずつ指で抜く

2002年6月10日(第542号)

スペースマーク 特集 農業委員会/産廃埋め立てやめさせた
緑豊かな自然に恵まれ、歴史のある千葉県八日市場市は、県の北東部に位置し、米を中心とした「日本一の植木のまち」。農業を基幹産業とする八日市場市の農業委員会(依知川智会長)は、BSE問題で万全な対策の要望、セーフガードの発動や農業者年金の改悪反対などの建議を全会一致で採択するとともに、産業廃棄物の埋め立てをやめさせたり、中国の農業視察を行うなど、地域農業の振興をめざし行動する農業委員会です。
スペースマーク 特集 農業委員会/地道に多彩な役割発揮
「みんなでまじめに話し合って、地域の農業を発展させる」――茨城県藤代町の農業委員会の取り組みは、地味で地道、かつ多彩。まさに“農民の議会”です。東京から1時間、水田の広がる藤代町を訪ねました。
スペースマーク 特集 農業委員会/「農家の声を実現したい」農民連会員が会長に
前回まで7つの小選挙区制だったのが、全市一区の選挙戦となった秋田県大曲市の農業委員選挙(定数17)。そこに、大曲農民組合代表の佐々木肇(はじめ)さん(59)が初めて、日本共産党公認で立候補します
スペースマーク 特集 農業委員会/農業委員選挙 地域農業守る大切な機会
この7月、農業委員選挙が全国約3分の2の市町村で行われます(沖縄は9月)。
スペースマーク 特集 農業委員会/農業委員
女性の要求をさらに反映/3期目の選挙に全力で挑戦
スペースマーク 消費者の願いに応える新たな組織作りを
異常な価格暴落が続き「まるで地獄をみるようだ」と悲痛な声が農村に充満するなか、産直運動全国協議会は、5月28〜29日、30都道府県59組織、148人が参加して、静岡県浜松市で第14回総会を開きました。厳しいなかでも、「運動で事業を切り開いてきた」実践が交流され、偽装表示問題などで高まる、消費者の食と農への関心に応える組織の確立をめざして熱心に討論しました。
スペースマーク 害虫防除 (6)
前回に続き、今回は、生物的防除方法(天敵利用)についてです。昆虫の天敵には捕食性昆虫類、寄生虫、病原菌(カビやウイルス)があります。これらの天敵は、害虫が増えてから働きます。その間に起こる農作物の生育の見劣りや収穫物のキズの発生に対して、生産者のがまんや消費者の理解が必要です。
スペースマーク 田んぼは学習の場
茨城県西農民センターの小竹節さん(八千代町農業委員)は、東京・大田区の大森東小学校で稲作りの先生をしています。小竹さんから届いた手記を紹介します。
スペースマーク 農の考古学(11)
世界で初めて古代の水田跡が見つかったのは、静岡市の登呂遺跡からでした。1943年、軍需工場建設に伴なう土取り工事の際に、水田畦畔の杭列が木製品、土器とともに出てきたのです。
スペースマーク 北海道から桜のたより
北海道の東のはずれ、ここ小清水町でも、例年より2週間くらい早く、桜が満開になりました。組合員さんの庭にある桜の見事な咲きっぷりに、初恋のころを思い出し、お願いしてシャッターを切らしてもらいました。
スペースマーク 旬の味
NHKテレビ小説「さくら」が好評で、わが家では見終わらないと、農作業にとりかかれない

2002年6月3日(第541号)

スペースマーク “結婚という「形」よりも愛で結ばれる「中身」が大切よ”
32歳の若さで結婚相談所の仕事についてから22年、さまざまな独身男女の相談にのり、農村の結婚難問題で全国を飛び回ってきた板本洋子さんに、その「思いのたけ」を聞きました。
スペースマーク BSE法 補償明記を!STOP有事法制
「有事法制反対! BSE損害補償を!」――農民連、食健連、畜全協は5月24日、農水省前、国会前で、有事法案の廃案と、BSE措置法の成立を求めて、座り込みなどを行い、夕方から明治公園で開かれた「ストップ有事法制!大集会」に参加しました。約200人の農家、消費者、労働者がかけつけて、こぶしを突き上げ、シュプレヒコールを響かせました。
スペースマーク どこまで解明されたか
武部農相は、5月17日の記者会見で、96年3〜4月に生まれた乳牛を優先的にBSEサーベイランスにかける意向を表明しました。これまで見つかった4頭の感染牛の生年月日が、96年3月下旬から4月上旬までの間に集中していること、同じメーカーの代用乳を与えられていたことが判明したためです。
 BSEの感染経路はどこまでわかったのか――。農水省が3月に出した中間報告をもとに、同省のBSE原因究明チームに話を聞きました。
スペースマーク 地域から国民的運動展開を
国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)の第13回総会が、5月18〜19日、東京・品川区で開かれました。BSE問題や食品の偽装事件、輸入農産物の残留農薬問題など、食の安全が国民の関心の的になるなか、食健連運動の重要性があらためて浮き彫りになりました。
スペースマーク いま、農民連食品分析センターが引っ張りダコ
食べ物の安全が、いまほど大きな社会問題となっているときはありません。国も、何か手を打たなければと、動き始めています。だけど、「食の安全を守る」とはどういうことでしょうか。その答えを求めて、最前線で奮闘する個人・団体を追いました。
スペースマーク 日本テレビが「分析センター」を放映「分析センター」紹介
「冷凍の中国産ホウレン草から猛毒の発ガン性物質」――日本テレビが24日朝7時過ぎ、こんなタイトルで農民連食品分析センターの検査結果を電波に乗せると、東京の農民連本部の電話が鳴り続けました。
スペースマーク 東京都がジョナサンに回収を指示
東京都は23日、ファミリーレストラン「ジョナサン」(東京・昭島市)が原材料として使っている中国産冷凍ホウレン草から、基準値の3倍から12倍のクロルピリホスが検出されたとして、同社に違反品の回収を指示するとともに、販売禁止処分としました。
スペースマーク 身勝手きわまるアメリカの新農業法(1)(2)
5月13日、アメリカの2002年農業法(農場防御・農村投資法)が成立しました。アメリカ農業法は5〜6年ごとに改定し、今回は2007年までが期限。
スペースマーク 読者からのお便り
米は研いで炊きたいな/無洗米の記事に“やっぱりね”/無洗米の問い合せに困っていた/繁栄した畜産今は寂しい限り /3割を超える減反のもとでも、田植えは心を躍動させるものがあります。米の民族の血潮だからか。
スペースマーク 害虫防除 (5)
防除とは予防と駆除を合わせた言葉です。多発してからの駆除よりも多発させない対策が大切です。防除方法には次の4つがあります。
スペースマーク 炭やき農民のすすめ(5)
南伊豆に炭やき仲間が増えてきた。南伊豆は、歴史的にも「天城炭」を江戸に船で出荷していた。
スペースマーク 演劇 /日本語の豊かさを知る「ら抜きの殺意」
これほどまでに舞台のせりふに感嘆させられたことがなかった、といってもいいほどの強い衝撃をうけた芝居です。せりふの面白さに笑い、対立する人間関係にどきどきし、日本語の豊かさを教えられ、人生そのものを考えさせられていたといえます。それが、テアトル・エコーの「ら抜きの殺意」です。永井愛の作・演出で、1997年の12月に初演、翌年に再演、ともに話題を呼び、戯曲は第一回鶴屋南北戯曲賞を受賞。その後、全国各地で上演、今回の東京公演は全国ツアーファイナル公演となります。
スペースマーク 労組、新婦人と田植え交流
茨城の県西農民センターと県西産直センターは5月11日、12日の連日、東京の労働組合や新婦人との田植え交流会を八千代町で行い、親睦を深めました。
スペースマーク 親子連れで元気一杯「泥だらけ田植え交流会」
岡山県農民連と新婦人岡山県本部との親子田植えが5月11日、加茂川町の農民連会員の日名義人さんの田んぼで行われました。今年は他の行事と重なり、30人ほどの参加でしたが、親子で元気に田植えをしました。
スペースマーク HAPPY料理
先月の千葉房総食料センター野菜BOXのおまけ、「ガザニアの苗」が我が家の庭で鮮やかなオレンジ色の花を咲かせました。初めてこの花のことを知り、とても喜んでいます。
スペースマーク 消費者との意見交換が野菜作りの励みに
新婦人との産直を始めて、今年で19年目を迎えました。週に1回の集荷と、消費者の自宅までの配達は、私たち自身の手で交代で届けています。熊本市内の配達は1日がかりです。
スペースマーク 支部訪問
「のうみんれんのいいところは“みんな”でおしえあって、“みんな”でいいこめたくさんつくっぺ、って所だ」「ンだンだ。秘密も隠しっこもなし。本当に腹割って話せるのは農民連だけだっぺ」――ここは福島県相馬市。5月19日、「浜通り農業を守る会」相馬支部の「さなぶり会」(田植えの労をねぎらい、豊作を願う懇親会)を訪ねました。
スペースマーク 今年も顕彰会
岐阜市岩戸公園内に農民運動功労者の碑があります。5月12日、今年も碑の前に各界の人々が集まり、顕彰会を行いました。碑に刻まれた農民運動の先覚者は166人です。生存者はいなくなりました。
スペースマーク 農の考古学(10)
北部九州で始まった水田稲作は、数世代の後、日本列島の各地へと波及していきます。弥生時代前期中頃(紀元前200年前後)でした。
スペースマーク 旬の味
5月中旬というのに、もうわが家の回りでは蛍が飛び回っている
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