「農民」記事データベース20021007-557-07

豊作祈って

越中 おわら風の盆

関連/さあ稲刈り


 立春から数えて二百十日の九月一日から三日まで、越中おわら風の盆祭が富山県婦負郡八尾町で行われました。

 稲刈りを目前に台風で災害が起きないことを願うとともに、豊作を祈って農作業を三日間やめて踊り明かすのです。

 全国からの観光客でにぎわう八尾町。三味線、胡弓の音色が小さな八尾の坂の町に響きます。編み笠をかぶり、老若男女が三日三晩踊るのです。

 私は埼玉農民連女性部の四人と一緒に九月一日の夜半、八尾町に入りました。すでに観光客は帰った後で、町並みは静か。ようやく町民が楽しむ時間でした。風に乗ってかすかに聞こえる音色とフラッシュ光線が、私たちを導き案内してくれます。もの悲しい胡弓の音を聞くと、次第に私の頭の中には、中山間地での農夫の姿、大雪の中での暮らしが思いめぐりました。

 農民の気持ちを逆なでするような「米改革」の中間取りまとめが出されましたが、風の盆とともに、田園風景を残し、日本農業を守るために頑張らなければという思いを新たにしました。

(富山県連 久郷道枝)


第9回

さあ稲刈り

茨城・百里平和農園

 航空自衛隊百里基地に隣接する茨城県小川町の平和農園で第九回「さぁ稲刈り」が九月二十三日に行われました。茨城県農民連青年部、百里基地反対同盟、民青同盟など県内六団体で構成する実行委員会の主催。青年を中心に三十人を超える人たちが集まりました。今年は鯉渕学園(農業学校)からも先生と生徒が初めて参加しました。

 稲刈り初体験の青年も多く、「手の添え方が逆だよ」「置き方が違う」などと教える青年部員も一苦労。雨がやんだばかりだったので短時間で終えて、平和農園を日常管理している宮沢昭さん(百里平和委員会会長)の牛舎を見学しました。

 昼は自給率一〇〇%のバーベキューに舌鼓をうちながらの交流会で、全員が自己紹介。地元小川町の町議・梅沢田鶴子さんが、百里基地の民間共用化に反対する論戦を紹介しました。ヒューマンファーマーズのコンサートを楽しんだ後、クイズに挑戦。食糧自給率や輸入と減反の関係、米の価格と生産費など十問。正解を発表するたびに驚きの声があがり、「勉強になるなあ」と好評でした。トップ賞の四人には梨やブドウなど豪華な景品が贈られました。

(県南農民組合 村田深)
(新聞「農民」2002.10.7付)
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2002年10月

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