「農民」記事データベース20021028-560-08

実りの秋に感謝!

収穫機械のメンテナンス

青木 敬典


(2)清掃あとの注油・グリスアップ

 今回は清掃の後の注油・グリスアップについて考えます。

 注油は、前回清掃した部分のサビ付き防止のために行います。工具としては、油さし、防サビスプレー(写真〈写真はありません〉)があります。サビがひどい部分には、オイルと灯油を混ぜたものを、ガラス用洗剤に使われる手動スプレーや肩掛け噴霧器を使って薄く散布する方法をおすすめします。

 刈刃、チェン、スプロケットは駆動させながら注油するのが効果的ですが、大変危険なので充分に注意してください。あまりにもサビ付きがひどいチェンは、外してオイルに漬けておくとよみがえることもあります。

 ワイヤーケーブルやVベルトのテンションプーリー、テンションアームの軸部分への注油は、最低でも年一回行ってください。サビ付いたワイヤーが修理して回復する確率ははなはだ低く、部品交換となり時間がかかります。オートバイ用品に「ワイヤーインジェクター」という特殊工具があるので利用して下さい。

 また、クローラやワイヤーケーブルの張り調節用ボルトのネジ山部分にも注油しておいてください。サビ付くと、金属ブラシでネジ山のサビを落としてやらなければ調整が出来なくなります。

 グリスアップは、ポンプをニップルにあてて行います。ニップルはバインダーの結束部分、ハーベスタやコンバインのクローラの転輪及び排出オーガの回動部分に多くあります。正常な場合は三〜四回ポンピングすれば充分ですが、ニップルが傷ついているとグリスが入らなかったり、漏れてしまったりするので、その場合は交換してください。グリスポンプは写真のようなカートリッジ式で、ノズル部分がストレートとハイドロホースの二種類あると便利です。

 収穫機械は、穀粒の搬送部分にサビにくいステンレスを使っているため、ベタベタと注油する必要はありませんが、シーズンオフの期間が長いのでしっかりした整備が必要です。

(つづく)
(農の会会員)

(新聞「農民」2002.10.28付)
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2002年10月

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