「農民」記事データベース20030602-588-09

旬の味


 筍(たけのこ)、まさに今が旬。山形・鶴岡の人たちは、とくに筍が好きだと思う。地域に昔からの筍の産地があるからだ。昔は旬の季節だけの食材だったが、輸送手段の発達した昨今は三月ごろから鹿児島、熊本、静岡、石川など、桜前線ならぬ「筍前線」のごとく北上し、八百屋さんに並ぶ▼わが家の母の実家は裏山に孟宗竹の林を持っている。この季節になると、母は膝の痛みを忘れて筍掘りに出かける。雨後の筍と言われるとおり、雨の後は筍の出が良い。おかげで酒粕(かす)と味噌で味付けした好物の「もうそう汁」が週に一〜二回は食卓にあがる。亡き祖父が手入れをしてきた孟宗竹の林に感謝をしなければならない▼荒れた竹藪(やぶ)は先が見えず、光もささず、地下茎が重なり合い、良い筍が出来ないと言う。雨後どころか、国会ではどんどん出てくる「悪法」「改悪」の数々。地下茎でつながり、平和憲法を踏みにじる有事関連法も通そうとしている。政治の藪に光を当てるためにも、掘り取る人を増やし、スピードを上げてゆこう。

(巌)

(新聞「農民」2003.6.2付)
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2003年6月

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