「農民」記事データベース20030721-595-01

お米屋さんと消費者の間を行き交う米(マイ)パック

東京都・世田谷


新婦人むつみ班 袋に自慢の絵手紙描いて

互いの顔が見える関係が大事 三田精米店

 お米屋さんが届けてくれる、通気性のよい布製の通い袋に入った産直米。その袋には自慢の絵手紙を描いて、その名も「米(マイ)バック」――。こんな夢のあるとりくみが、東京・世田谷区のお米屋さん、三田精米店と新婦人世田谷支部むつみ班との間で、二月から始まっています。

*  *

 「安全で安心、そしておいしいお米を食べたい」と、全国各地でとりくまれている新婦人の米産直。「でも…」と、むつみ班の中田フミ子さんは続けます。

 「米産直はお米屋さんを通さないでしょう。古くからお付き合いのある三田さんに悪いなぁ、ここから取りたいなぁって、ずーと思っていたのよ」。そんな時に新婦人新宿支部柏木班の「街おこし」のとりくみを知り、「ここでも実現したい」と持ちかけたのが、ことの始まりでした。

 相談を受けた三田精米店の三田克幸さんは、それならばと、以前から産地指定のこだわり米に使っていた布製の通い袋を見せて、「新婦人のみなさんなら布袋を作ることくらいわけないでしょう」と提案。これに、「克ちゃん(克幸さん)にそう言われたらやるっきゃないじゃない。それに、ビニール袋の使い捨ては環境によくないし、通い袋は新婦人らしいとりくみだと思った」と、中田さんも大賛成しました。

 三田精米店のお米は、半分以上が産地指定のこだわり米で、農民連会員が作ったお米もかなり扱っています。お客さんと一緒に産地交流に行くのも恒例で、「農家と消費者、お互いの顔が見える関係が大事。その橋渡しをするのが、私たち米屋の役割です」と克幸さん。

 「新しくできたマンションに販売に行くと、必ず三十軒に一、二軒は取ってくれるよ」。情報が氾らんして、本物のお米を見つけづらくなっている世の中で、それを手助けできるお米屋さんに魅力を感じる消費者が増えている、と言います。

 三人家族で、一カ月にお米を十キロ以上食べる中田さんの思いは「まわりの人にもっとお米を食べてほしい」。「おいしいお米を家族そろってたくさん食べよう」――「米バック」には、そんな思いも込められています。

(新聞「農民」2003.7.21付)
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2003年7月

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