「農民」記事データベース20040112-618-06

この人

趣味は「小説を読む」創作も

農民連食品分析センター分析研究員/泉 潤(いずみ・じゅん)さん(30)


 昨年七月に分析センターの分析研究員に迎えられました。岩手県胆沢郡前沢町の生まれで、両親は教師。独身です。

 趣味は小説を読むこと。「本は乱読でいろいろ読んできました。最近は三島由紀夫の『金閣寺』など四冊読みましたが、よかったです」。ゆっくりした口調でていねいに応えます。

 自分でも創作をしています。一度だけ、文学界の新人賞に応募。でも残念ながら賞は獲得できませんでした。数年前から児童文学の同人「宮城こどもの本の会」に入っています。会員は年配者が多く、若い人はただひとり。三年に一回、雑誌を発行し、作品はみんなで合評し、公民館などに配っています。

 児童文学の推薦本の紹介を頼むと、即座に作者名と書名が口に出てきました。「梨木香歩の『裏庭』と『りかさん』。これなら、文庫本で手に入りますから」(両方とも新潮文庫)。

 分析センターの仕事は毎晩遅くまで続きます。「小説を読む時間は、電車の中。ちょうどいいんです」とほおをゆるめます。通勤電車に乗る三十五分くらいが楽しい貴重な読書タイムです。

 小説の中に理想の女性がいるかどうか聞いてみると、困った表情をして、「好きな作家ならいます。『若草物語』のルイザ・メイ・オルコット。次女役のジョーはオルコットの分身。ユーモアがあって、生き生きとして、男っぽく描かれている。作者は作品の中に現れてきますから」。あらためて、そういう性格の女性が好きですかと聞くと、「人間として」。深遠な言葉が返ってきました。

 文学か生物学かと、進路の選択で迷い、結局、生物学が学びたくて、愛媛大学に入学しました。「農民連に入るまで、化学をやろう、農業環境をどうにかしようと考えてきたわけではないんです。今は、日々勉強です。仕事をやりながら農業の現状を学ばせてもらっています」。

 農民連に就職して一番驚いたことは、「農民の方が行動的で、活発で、ずいぶん積極的な」ことだそうです。

(村上)

(新聞「農民」2004.1.12付)
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2004年1月

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