岡山
雨不足で農作物に被害広がる
田植え断念の農家も
被害防止策へ助成、実態調査を 岡山農民連が県に要望
関連/農業共済での救済を要請
西日本地方では、今年三月から六月末までまとまった雨が降っていません。そのため取水制限もおこなわれ、稲作や果樹、野菜などに深刻な被害が広がりました。
渇水が激しかったのは、天水やため池を頼りにしている中山間地です。吉備中央町で棚田一町七反の水稲を経営する清原始さん(67)は、七反分の田植えを断念。田植えをした一町も水不足で地割れができています。「一株でも育てたい。スーパーで安売りのペットボトルの水でも買ってこようかと思うほど…」「一カ月間、ポンプで毎日池の水をくみ上げてきたが、底をついた」と、言います。
「葉タバコがぜんぜん成長しない」というのは、同じ町の楢崎義明さん(67)。田植えをあきらめたという三枚の水田は、肥料を施してトラクターで耕したというのに、上部が固まり石ころのようにゴロゴロになっていました。十一年前の干ばつでは、ポンプなどの設備に町が半額助成しました。「もっと行政が積極的に動いてほしい」と要望しています。
幸い七月に入って雨が降り、水不足は解消しましたが、岡山農民連は七月四日、こうした要望をまとめ、対県交渉を行ない(写真上〈写真はありません〉)、ポンプや給水車など被害防止策への助成や被害の実態調査、地域農業の振興策などを求めました。
(岡山農民連 坪井貞夫)
農業共済での救済を要請
県農民連
大分県農民連(小野幹雄会長)も七月一日、県や共済連に対して、水不足で田植えができない場合でも、田の耕起までおこなっている農家と水田に対しては、一定の基準を設けて、農業共済の対象として引き受け、救済することなどを求めました。(写真下〈写真はありません〉)
(大分県農民連 阿南勝也)
(新聞「農民」2005.7.18付)
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