「農民」記事データベース20051003-702-09

演劇

劇団民藝と無名塾「ドライビング・ミス・デイジー」

奈良岡・仲代の初の共演


人種差別・宗教・老い問題の本質描く

 劇団民藝と無名塾が上演する「ドライビング・ミス・デイジー」。民藝の奈良岡朋子と無名塾の仲代達矢というベテラン俳優による夢の顔合わせが実現した舞台です。

 「ドライビング・ミス・デイジー」は、アルフレッド・ウーリーがピュリツァー賞を受賞した戯曲、映画でも高い評価を得た名作です。時は一九四八年から七三年までの二十五年間、場所はアメリカのまだ人種差別意識が色濃く残るジョージア州アトランタ。教師を引退したデイジーは七十二歳のユダヤ人の未亡人。ひとりでかくしゃくと暮らしていたものの、ある日、自分の運転していた車で事故を起こしてしまいます。

 心配した息子のブーリーは強引に初老で黒人の運転手・ホークを雇い入れます。独立心が強く黒人きらいなデイジーは頑としてホークの車に乗ろうとしません。しかし、やがて二人は心を通わせ、ついにはかけがえのない友人となっていきます。演出の丹野郁弓が新たに訳をしたものです。

 奈良岡さんは「登場人物は三人だけですが、人種差別や宗教、それから老いの問題まで、人間の本質を描いたドラマになっている。数十年前のアメリカ南部が舞台ですけど遠い話じゃなくて、今生きている私たちの気持ちの中に、いろんな形で響いてくる。礫が飛んでくる芝居だと思います」と語ります。仲代さんは「例えば、人種問題に対しても、強烈なメッセージを謳い上げているわけではない。でも、じーっと考えさせられる芝居ですね」と語っています。(「民藝の仲間」から)

 息子のブーリーは千葉茂則(民藝)と長森雅人(無名塾)のダブルキャスト。すでに北陸・東海地方で公演を終えています。

(鈴)

 *10月6日〜17日、東京・池袋・東京芸術劇場中ホール。7000円。連絡先=民藝 電話044(987)7711、無名塾 電話03(3709)7506

(新聞「農民」2005.10.3付)
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2005年10月

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