「農民」記事データベース20051017-704-08

本の紹介

竹下登志成・著「続・学校給食が子どもと地域を育てる」


子の心と体を育てる学校給食の役割紹介

 「地産地消」「食育」の必要性が叫ばれるなか、学校給食が、子どもたちの食習慣の乱れを正し、地域農業や地域経済を元気にする方策として注目されています。

 前著「学校給食が子どもと地域を育てる」では、食材を生産・納品する地域の農家や商店が、栄養士や子どもたちと学校給食を通じてつながりを取り戻し、それによって、それぞれが元気になるという各地の実践例を紹介しました。

 いま政府の「構造改革」によって市町村財政が苦しい下でも、学校給食と地産地消を結びつけた取り組みが各地で工夫され、盛んになっています。本続編では、こうした事例に学びながら、もう一度、子どもたちの心と体を育てる学校給食の役割を明らかにし、いっそうの発展を応援しています。

 第一章「日本の食と子どもたちをとりまく条件」では、農水省の食料自給率、BSE問題での対応、日本農業の現状にふれ、少子化と労働の大きな変化、健康ブームが子どもたちの食にも影を落としていることを示します。

 第二章「日本農業の変化と食育の視点」では、農産物直売所や農協が地域経済に果たしている役割についてのべ、二〇〇五年に成立した「食育基本法」を学校での食育と関連させて解説します。

 第三章「行政も農業も『地域』を見直して学校給食にたどり着く」では、地産地消、都市と農村との交流の豊かな実践が学校給食に貢献している事例を紹介。

 第四章「学校給食の民間委託の実際は」では、千葉県・船橋市役所職員労働組合の「学校給食委託検証プロジェクト」の調査・分析が明らかにした民間委託の現状を検証します。

 本著は、子どもの心と体の現状を踏まえながら、学校給食を通じて、地域の切れた人間関係を修復し、地域や学校、子どもたちが元気を取り戻す可能性を示しています。

(自治体研究社 1575円)

(新聞「農民」2005.10.17付)
ライン

2005年10月

HOME WTO トピックス&特集 産直・畜産・加工品 農業技術研究
リンク BBS 農民連紹介 新聞「農民」 農とパソコン

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒171-0022
東京都豊島区南池袋2-23-2
池袋パークサイドビル4階
TEL (03)3590-6759

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2005, 農民運動全国連合会