「農民」記事データベース20051017-704-12

旬の味


 二年後、麦類と大豆に対する国の補助金が、一握りの「担い手」を除いて打ち切りになる。農水省は口を開けば食料自給率の向上を言い、努力しているかのようなポーズをとるが、言うこととやっていることがまるで反対だ▼麦と大豆の価格は、補助金を加えて六十キロ九千円弱と約一万三千円。それが二千円台と四千円台になる。やっとの思いでわずかばかり自給率を上げてきたのに、もとのもくあみだ▼埼玉県は二万トンの小麦生産量がある。そのうち約二千トンが学校給食用のパンとうどんの原料として活用され、保護者や県民から輸入小麦と違って安全でおいしいと高く評価されてきた。国産小麦が激減すれば、次代を担う子どもたちの健康にも重大な影響を及ぼすことになる▼小泉内閣の麦・大豆への補助金の打ち切りは、安全で豊かな学校給食を求める父母、学校、給食関係者、農民に対する挑戦だ。十月から始まっている全国食健連のグリーンウエーブの重要課題の一つとして大きなたたかいにしなければと思う。

(慎)

(新聞「農民」2005.10.17付)
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2005年10月

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