WTO香港閣僚会議(12月13〜18日)
農民連・食健連の香港行動
参加者 目標の100人突破
農民連・食健連がとりくむ香港WTO閣僚会議行動(12月10〜19日)の参加者が、目標の百人を突破しました。香港では、農民連が五月に加盟した世界的な農民組織、ビア・カンペシーナと一緒に行動します。ビア・カンペシーナのスローガンは「WTO体制の十年はもうたくさんだ! WTOを食糧と農業から追い出そう」です。
WTOが九五年に発足して以来の十年間、日本の農民は、農産物の輸入増大と価格暴落による未曽有の経営危機に直面。また、世界の食糧貿易を牛耳る多国籍企業によって、輸出大国の農民も生産費をはるかに下回る価格で農産物を買いたたかれ、発展途上国では飢餓や貧困が拡大しました。
しかし、これに反対する発展途上国やNGOの発言力が強まり、九九年のアメリカ・シアトル、二〇〇三年のメキシコ・カンクンで閣僚会議が決裂。さらに、WTOに代わる新たなルールとしてビア・カンペシーナが提唱した“食糧主権”は、国連人権委員会で「世界貿易システムのアンバランスと不公平に対して、食糧主権に代表されるもう一つのモデルを検討すべきだ」と勧告されるまでに力を増しています。
農民連の真嶋良孝副会長は、「WTO体制はますます破たんと混迷の様相を濃くしている。追い詰めているのは世界の民衆であり、追い詰められているのは超大国と多国籍企業。香港は、WTOを三たび決裂に追い込み、食糧主権のルールを確立するチャンスです」と語っています。
(新聞「農民」2005.10.24付)
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