「農民」記事データベース20070430-778-10

本の紹介

患者さんの笑顔が見たい
―東葛看護学生の日々


看護師を志して学ぶひたむきな群像描く

 この本は、東京・江戸川のほとりに立つ勤医会・東葛看護専門学校で、看護を志して学ぶひたむきな群像を描いた、エッセーと写真によるドキュメントです。エッセーを書いているのは、二〇〇五年九月まで校長を務めていた三上満さん。写真は、元教諭で日本リアリズム写真集団会員の小林功さんです。

 キラキラ光る涙、はじける笑顔、みつめるまなざし、患者さんの笑顔に出会えた喜び…、この本に映し出されている若者たちの姿は、私たちに人間への限りない信頼を呼びさましてくれます。厳しい看護の現場に入っても、この若者たちの笑顔が消えることのないように、そして人間らしく輝いて働けるよう願わずにはいられません。

 この本は、「出会い」から、学校を巣立って「待つ人のベッドサイドまで」を写真とエッセーでつづっています。そのなかに「生活と労働の中で」があります。「患者さんの願いにこたえられる看護師になるためには、生活や労働、人間について深く知らなければならない」から、この学校には「地域フィールド」という独特の“学び”があり、その一つに農業があります。“農の心を持った看護師になれ”―これは、三上満さんの格言です。

 ある生徒たちは世話になった農家に手紙を書きました。「無心に草取りをして、ふと腰を伸ばしたときに吸った空気のおいしさ、風の心地よさは、泣きたいくらい気持ちよかった。…… 人とかかわって自分も成長することができる仕事、いのちを相手にする仕事なら、きっと農業と同じようにステキな仕事のはず、そう思えるようになりました」

 “農民連も協力した看護学生の日々”

 三上さんは言いました。「このお世話した農家は、千葉の斉藤教子さんちですよ」―農民連もお手伝いした看護学生の日々。多くの人に手にとってほしい一冊です。

 定価1800円+税。申し込みは、三上満さん TEL・Fax 03(3959)3008、または小林功さん TEL・Fax 03(3689)9017

(新聞「農民」2007.4.30付)
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2007年4月

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