「農民」記事データベース20070528-781-07

本の紹介

著者・河相一成『憲法九条と靖国神社』

自民改憲案のぎまん性と靖国神社の思想を解明


憲法9条の積極的意義を検証

 農業経済学研究者として知られ、「国民の健康と食糧を守る宮城県連絡会」世話人の河相一成さん(東北大学名誉教授)が、「憲法九条と靖国神社」を出版しました。本書は、日本国憲法の成立過程を、新資料の検討も含めて戦争放棄の「平和主義」の思想として憲法九条の積極的意義を検証。自民党改憲案の「平和主義」の欺瞞(ぎまん)性とその根底にある「靖国」の思想を解明しています。

 “なぜ、畑違いの本を?”とお思いの人も多いのではないでしょうか。まず河相さんは、「みやぎ憲法九条の会」の事務局長。次に、広中俊雄さん(東北大学名誉教授)が講演で、「憲法九条を平和主義として満足するだけでは不十分ではないか?」という問題提起を受けて、九条の思想と人権との関係をより深く考え直そうとしたこと。そして、朝日新聞に掲載された「白鳥書簡」についての解説記事でした。

 河相さんは、「これらの検討によって、安部首相の『戦後レジュームの見直し』=九条改悪のねらいを見抜き、九条をより深く理解するために不可欠な視点になるし、それを共有すれば九条を守る運動がさらに広がり深まるのではないか」と述べています。

 七月の参議院選挙で、「憲法改正」を争点にするという安倍首相に、また反撃の書が一冊上梓(じょうし)されました。

 定価1200円(税込み) 光陽出版社TEL03(3268)7899

(新聞「農民」2007.5.28付)
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2007年5月

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