旬の味

　「農家を守る緊急対策として、生産者米価への価格保障を実施したい」と政策の第一に掲げるのは、十月十六日告示の埼玉県北川辺町長選挙に立候補する鈴木千賀子（52）さん。（鈴木さんは農民連の会員）▼北川辺町は今から百年前、足尾鉱山の鉱毒から農民と住民の命と暮らしを守るため、命がけでたたかった田中正造ゆかりの地だ▼古河鉱業によるばい煙や重金属の流失によって、甚大な被害をうけた農民や住民は、数次にわたる数千数万の上京請願運動を行い、また正造は天皇に直訴。しかし重金属の沈殿地として旧北川辺町が政府によって指定され、村存亡の危機に直面する。この時、正造は村民大会を開き『納税・兵役拒否』などを決議、さしもの政府もこの計画を変更せざるを得なかった▼今では関東屈指のコシヒカリの産地として知られるこの町に、日本共産党町議を五期二十年（四期連続トップ当選）つとめた鈴木さんが立候補する。そのトレードマークは、稲田をあらわす緑地におにぎり二個だ。