「農民」記事データベース20071015-800-07

遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン

GM(遺伝子組み換え)食品はいらない

コーデックス・バイテク部会にあわせ
反対集会とパレード


 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは九月二十四日、千葉・幕張で遺伝子組み換え(GM)食品の開発・応用化に反対する集会とパレードを行いました。消費者や市民ら約二百人が参加しました。

 この行動は、コーデックス委員会バイオテクノロジー応用食品特別部会が開かれたのにあわせて取り組まれたもの。キャンペーンの天笠啓祐代表が遺伝子組み換え技術の方法や家畜、魚、昆虫などで進む生命操作の現状をのべました。

 さらに生命力が弱まり、動物のウイルスが人間に感染するなどの問題点や食文化・宗教、倫理面、環境面への悪影響について解説しました。

 参加者はその後、コーデックス委員会の会場になっている幕張メッセに向けてパレードを実施(写真〈写真はありません〉)。モルモットや牛の着ぐるみ、ウマのマスクなどを身にまとい、各団体ののぼり、旗、横断幕を掲げながら、通行人や買い物客らにアピール。「未来の子どもたちのために安全な食品を残そう」「私たちはGM食品に反対! ストップGMO!」と力強い声を響かせ、注目を浴びました。

 報告集会とシンポも

 二十九日には、東京・明治大学リバティタワーで、「コーデックス・バイテク部会の報告集会」と「バイオ燃料と食糧問題を考えるシンポジウム」が開かれました。(写真〈写真はありません〉

 報告集会では、日本消費者連盟の山浦康明さんと真下俊樹さん、海外代表が、会議の模様を報告しました。

 シンポジウムでは、天笠さんが、各国政府が進めるバイオ燃料政策のもとで、エタノール生産用トウモロコシ、食料と競合しないバイオ燃料原料などのGM開発も行われている現状を告発。環境・持続社会研究センターの佐久間智子さんは、バイオ燃料の技術開発に奔走する穀物メジャーや急成長してきたエネルギー企業の現状を報告しました。


 コーデックス委員会は、国連のFAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が合同で設立した組織。そのなかのバイオテクノロジー応用食品特別部会は、GM食品の安全性評価の国際基準を作るのが目的です。

 今回の部会は、三つの争点が主な議題になりました。一つは、抗生物質に耐性をもち、細胞に組み込まれたときに目印となる遺伝子の使用をGM動物にたいして規制できるのかどうかです。会議では、規制の必要性を結論付けることはできませんでした。

 二つ目は、栄養強化、健康のためのGM食品と在来の食品とを比較して、違う部分だけ安全性評価をすればよいかどうかです。改変を加えられた新規食品は、成分などの違いがあまりにも大きく変わってしまっているので、医薬品並みの厳格な評価が必要ですが、会議では、GM植物ガイドラインにもとづく安全性評価でよいという緩やかな結論にとどまりました。

 三つめは、GM食品の低レベル混入の際に、輸入国が輸出国側のデータをうのみにさせられる危険性や、混入の検出技術の情報について、バイオ業界による情報開示が必要かをめぐって議論されました。

 会議では、輸出国側の情報提供、データベース作成の手続きは、ある程度具体化されましたが、どこまで情報提供するかは今後の運動の課題となりました。

(新聞「農民」2007.10.15付)
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2007年10月

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