「農民」記事データベース20071022-801-03

国際価格を反映しない生産者価格は引き上げを

品目横断対策などで要請

関連/がんばれ分析センター


北海道農民連農水省交渉

 米価下落対策を求める中央行動が取り組まれた翌日の十月二日、北海道農民連の代表団四人が、農水省に要請交渉を行いました。交渉には、日本共産党の紙智子参院議員が同席しました。(写真〈写真はありません〉

 小麦や脱脂粉乳をはじめ農畜産物の国際価格が上昇しているにもかかわらず、国内価格は下がる一方。加工原料乳も昨年下げられたままの乳価となっています。こうした事態の要因となっている品目横断対策と酪農経営対策を中心に要請しました。

 要請内容は、(1)品目横断対策の緑ゲタ交付金を早期に支払うこと、また実態の作柄を反映して交付金額を算出すること、(2)黄ゲタ部分の単価の引き上げと品質格差の緩和、(3)経営革新事業の要件緩和、(4)産地づくり交付金の一時所得扱いの継続、(5)国による補てん実施など、配合飼料価格上昇の補てん対策の強化、(6)酪農経営対策の補給金単価の期中引き上げ、の六点。

 農水省は「品目横断対策には各地から声が上がっているのは事実」と認め、(1)の交付金支払いは制度資金の償還に間に合うよう十二月から始めることを明言しました。

 しかし、他の要請項目に関しては、「交付金算出は共済の反収を使い、変更の予定はない」「産地づくり交付金の一時所得扱いはできません」などと冷たく却下。飼料価格の高騰や補給金単価の引き上げについても「生産コストを小売価格に転嫁していくことが必要。海外でも食料品は値上がりしているのだから、消費者にもわかってもらえるのではないか」とまったく他人事のような答弁。

 生産者からは「今年の小麦の出来は量・質ともにとても良かったが、価格にまったく反映されておらず、みんな非常にガックリしている。これでは農家は生産意欲も出ず、食料自給率も向上しない」、「酪農家も飼料と資材の高騰で、北海道では平均で百万円の減収となっている。結局最後は農家にしわ寄せが行くという事態にならないようにしてほしい」などの痛切な声が出されました。


食べ物の安心・安全のため大切な機関です

がんばれ分析センター

カンパに添えられた一言

 東京・荒川区の為我井雅子さん―東京・台東区の金澤米店では、産直の米や雑穀のほかに、信州リンゴも売っています。日本の農業を守り、食料自給率を向上させるために、“おいしい産地米を食べて”とまわりの友達にもすすめています。新婦人しんぶんに連載の「分析センターだより」を、必ず読んでいます。検査体制の強化と原産地表示を徹底させたいですね。

 埼玉・上尾市の斉藤伸子さん―以前、残留農薬など分析センターのことがテレビで放映されて見ました。食べ物の安全を考えたら、とても大切な機関ですね。

(新聞「農民」2007.10.22付)
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2007年10月

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