「農民」記事データベース20071022-801-09

列島3000キロ 輸入はね返す、豊かな国産が勢ぞろい!

農民連ふるさとネットワーク
大見本市2007(2/2)

関連/農民連ふるさとネットワーク 大見本市2007(1/2)
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「ものを作ってこそ農民」の真価を発揮するとき

大見本市実行委 根本 敬委員長の訴え

 「(農民は)ものをつくり、生産と労働に価値を見いだすとき生気を取り戻します」(農民連結成総会への報告)―「ものを作ってこそ、農民」が私たち農民連の魂です。

 日本農業の零細性や非効率性をやり玉にあげて、農業を破壊し食を海外に委ねる政治に真っ向からたたかってきたのが農民連です。「農業の生産と労働」を軽んじることは、日本の歴史と文化、そして「いのち」を軽んじる傾向を助長しています。私たちの「ものをつくる」たたかいは、まさに社会全体に影響を与え、農業と食糧を守る運動に新たな活気を作りだすものです。

 日本列島3000キロ。そこには何千年にもわたって、営々と「いのち」をつなぐ農の営みがありました。歴史に裏打ちされた「豊かさ」をまだ私たちは知らないのです。いや、実感できずにいるのです。

 今回、大見本市を開催する最大の目的は、農民みずからがこの豊かさを「実感」することにあります。自分が見える視野からだけではなく、もっと地域に大きく視野を広げて「豊かな生産と労働が結実した産物」を発見することから始めようではありませんか。そして、その産物をつくる人々といっしょにその価値をより多くの日本の人々に伝えようではありませんか。

 農民運動全国連合会は二〇〇九年、創立二十周年を迎えます。私たちの「ものをつくってこそ、農民」はまだ緒についたばかりです。組織の有り様をもう一度問い直し、大きな志をもってこの大見本市を成功させようではありませんか。


地域の食文化の魅力を発信するのは大切です

福島県猪苗代町のリゾート旅館「ヴィラ・イナワシロ」総料理長 山際博美さん

 これからの料理人には、地域の食文化の魅力を追求することが大事になるかと思います。

 しかし今、食文化は「料理」そのものの魅力のことを指し、いわゆる郷土料理というだけでは評価されなくなりつつあります。さらに大量生産・大量販売など流通の発達によって、地元産の素材や固有性を訴えることも困難です。

 私たちは、快適で楽しい食事空間と、安全でおいしく、そして地域文化を表現した食事を提供したいと考えています。地方はその素材となる農産物が大変豊富です。その情報を発信し、充実させていくことが課題になっていくのではないでしょうか。


「生産者・消費者の橋渡し役になれば」と参加します

全国的規模で産直市場を展開する「コメリ」の市場担当 小山田憲和さん

 コメリは全国四十四都道府県に八百五十七店舗を出店しています。また、各地域の農産物・名産品をインターネットを通じてお客様にお届けする「コメリ産直市場」を運営しています。三年前から福島県の桃を中心とした果物を「産直センターふくしま」さんと共同で販売し、毎年好評いただいております。

 今年から九州への出店も始まり、九州の特産品なども掲載したいと考えていますが、出店から間もないため、まだ知名度も十分でなく生産者をなかなか獲得できていません。全国に幅広いネットワークを持つ農民連さんと連携することで、そういった地域の特産品もいち早くお客様にご紹介でき、消費者と生産者の橋渡しができればとの思いで、今回参加させていただきます。


日本の農業守るため成功を祈ります

長野県栄村 高橋 彦芳村長

 輸入農産物をはねかえして日本農業を守る「大見本市」に、賛同し成功を祈ります。

 昨年のジュネーブにおけるWTO交渉は、アメリカの理不尽なダブルスタンダードによって、凍結状態になったにもかかわらず、他方で二国間、多国間FTA・EPA交渉を急速に拡大させることは、もってのほかです。

 安心・安全な国産食料で、農民と消費者の生活と生命を守るたたかいの輪が、日本列島をおおいつくすよう、心からご祈念いたしております。


高まる期待と協賛の声

 地域振興の活力に
  自治体問題研究所事務局長 竹下登志成さん

 人口一万人以下の自治体の財政力は、安倍政権による「構造改革」で大きく縮小させられてきました。しかし、こうした小さな自治体がじつは国土の五割の面積を占め、治山治水に精出し、水や緑を供給してきたのです。その意味で、この地域に住む人々を元気にしなければ、日本の半分の地域が活力を失い国土を荒廃させてしまうでしょう。

 「大見本市2007」は、農山漁村に住む人々に生きる活力を与えるとともに、もっと肝心なことは、都会に暮らす人々にそうした地域の果たす役割と食料生産への理解を深めるという大きな意義があると思います。

 子らに安心・安全な食を
  全教栄養職員部常任委員 星名久美子さん

 学校で「『食べる』ことは健康な体を守るだけでなく、成長するための土台となる大切なこと」と子どもたちに教えています。ところが、その命を守るべき食品企業側は、もうけ主義を優先にして、偽装食品などの食品被害が次々と発生しています。

 子どもたちに安心・安全な食べ物を届け、生きる力をつけるために、私たち全教栄養部会は全国食健連と共に農業を守る運動を進めています。そのためにも今回の「大見本市2007」への参加を広め、成功させたいと願っています。安心で安全な食べ物を求めて参加します。

(新聞「農民」2007.10.22付)
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2007年10月

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