「農民」記事データベース20071022-801-13

各地で枝豆収穫祭


畑の中は笑顔と歓声がいっぱい

福岡・浮羽市みのう農民組合

“こんなうまいの初めて”

 十月になっても三〇度の日が続く福岡県浮羽市で、十月七日、みのう農民組合の「枝豆収穫祭」が行われました。

 「両親を連れてきました」、「退職して何かがしたい」、「子どもに体験させたい」―いろいろな思いを抱えて参加した百二十人が、「こんなの初めて」「こんなに楽しいとは思わなかった」など、畑の中は笑顔と歓声でいっぱいになりました。

 軽トラいっぱいに収穫した枝豆をゆがいて食べます。「こんなにおいしいのを食べたの初めて」「黒豆のえだまめっておいしいですね」。食事のあとは、自己紹介しながら「いま農業が危ない。このようなときに、消費者と生産者がいっしょに大豆畑トラストのような取り組みがやられていることに敬意を表する」と話してくれたのは、北九州市から参加した人。

 そして今回初めて、NHKや地元ケーブルテレビなどで放映され、反響の大きかった赤いそら豆の種取り作業も行いました。参加者との交流が十分はかられ、大豆畑トラストを支えてくださる方々の存在の大きさを感じ、取り組みがどんどん大きくなってもやっていけるという確信がもてました。

 翌日、参加者から「農林漁業の危機がマスコミで取り上げられる中、私たち消費者は、生産者の声を直接聞き体験する機会が必要だと思います。大豆トラストのような企画はとてもありがたい」とのメールが届きました。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)


抱えきれないほど取りました

埼玉・春日部楽農倶楽部

初めて会う人とも楽しく

 真夏日のような暑さの中、埼玉・春日部楽農倶楽部は九月十六日、枝豆祭を行い、楽しく交流し親ぼくを深めました。

 横浜市から参加した二組の夫婦をはじめ、東京や地元の埼玉から国産大豆畑トラストの申込者、会員ら二十五人が参加。会員が朝早くから作ったトン汁や枝豆を食べながら、お互いに会うのは初めての人たちも親しくなりました。

 枝豆の収穫作業も体験(写真〈写真はありません〉)。横浜市の山村友美さんは「農業として思い描いていた作業とはまったく違うところで、その大変さを感じた」と感想を述べていました。また、ジョギングをしながら駆けつけた埼玉・三郷市の田代順子さんは「初めての体験で、脇に抱えきれないくらい収穫しました。大豆が元気に育ったのは、雑草をキチンと抜き取っていたことが実りにつながったのだと、あらためて農家の人の苦労が伝わってきました。一粒たりともムダにできませんね」と語っていました。

(埼玉・春日部楽農倶楽部 西村正昭)


やる気満々の消費者と交流

茨城県南筑波農産センター

“国産品を身近に感じた”

 茨城県南筑波農産センターは十月七日、秋晴れのもと、茨城県河内町の大豆トラスト畑で、恒例の枝豆取り交流会を開きました(写真〈写真はありません〉)。県内はもとより東京から参加する人もいて、総勢百人ほどの交流会となりました。

 枝豆取りでは、八十アールの畑に広がる一面の大豆に、参加者はやる気満々。子どもたちも広い畑でおおはしゃぎ。“しばり放題”で五百円とあって、渡されたヒモに持ちきれないほどの枝豆を収穫して持って帰る人もいれば、帰りの電車を心配して少なめの人も。「それしか取らないんじゃもったいないよ〜」と言われていました。

 交流会では、地元の新米コシヒカリのおにぎりと大豆をミキサーで粉にして作った呉汁、そして煮豆に天ぷらと、参加者はみんな満足顔。

 食事のあとは、県南農民組合の小林恭子事務局長が、「子どものごはん、どうしていますか?ファミレス・ファーストフード」で食の安全と自給率について現状を報告。そしてみそやしょうゆ、きな粉をお土産に、国産大豆を身近に感じる一日となりました。

 東京・新宿区の女性は「みそやしょうゆはこちらで扱うものでないとダメ。近くのスーパーで買ったら子どもに『味が違う! 今までのを変えないで』と言われた。安心して食べられる国産品をこれからも食べ続けます」と話してくれました。生産者も「参加者のうれしそうな顔をみて、またがんばる元気がわいてきた」そうで、とても充実した交流会となりました。

(茨城県南筑波農産センター 山口徹)


刈り取ってじっくり天日干し

山形 飯野さんの米

近所で“おいしい”と評判

 山形県農民連事務所隣にある、飯野武志さん(県連幹事)の田んぼでは、十月になって、山形産コシヒカリの稲刈りが始まりました。

 稲刈りは、コンバインでの収穫が主流ですが、飯野さんはバインダーで刈り取って、クイあげ(写真〈写真はありません〉)をし、二十日間ほど天日干しにしています。終わるまでの間、雨の日もありますが、時間をかけて乾燥すると、葉や茎の栄養分がもみに集まり機械乾燥よりも味が良くなるとのこと。

 クイあげは、二メートル弱の木製のクイの途中二カ所にわらで横棒をくくり、そのうえに互い違いに稲の束を重ねていきます。このようにして収穫された飯野さんのコシヒカリは、近所でも評判の“おいしいお米”だそうです。

(山形県農民連 洞口昇一)

(新聞「農民」2007.10.22付)
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2007年10月

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