「農民」記事データベース20071029-802-02

米価暴落

備蓄米を100万トン水準まで
買い入れ、安値放出やめよ

関連/農民連の「緊急対策」発表後 各地で対策求める動き活発


紙議員が参院予算委で質問

 低米価で米農家が苦境に立たされるなか、日本共産党の紙智子参院議員は十月十七日、予算委員会で米価暴落対策を緊急に求めました。

 十日に米価格センターが発表した〇七年産米価が一万四千四百三十四円となり、昨年同月比で七・九%下落。紙議員は、農家から「このままでは担い手がいなくなる」「米作りをやめなければならない」と悲鳴が上がっていることを強調し、農民連が一日の緊急行動で、備蓄米制度の活用による米の買い入れを求めたことを紹介、政府に対策を求めました。

 記者会見で「備蓄米で買い支えはしない」と冷たく言い放っていた若林正俊農水相は、「法律上、価格調整のための活用はできない」としつつも、備蓄米が現在、適正水準とされる百万トンを下回る七十数万トンしかないことを認め、「まだ二十数万トン程度の余裕がある」と答弁。「備蓄米制度の趣旨の範囲内で適切な運用はありうる。在庫の積み増しも考えられないわけではない」とのべ、買い入れを示唆しました。

 さらに備蓄米の超安値放出が市場をかく乱している問題についても、紙議員は「放出をやめるべきだ」と求めたのにたいし、若林農相は「市場に悪影響を与えない形で対処していく」と答えました。

 福田首相は「水田経営の安定に支障をきたさないよう農水相は努力してほしい」とのべました。


農民連の「緊急対策」発表後 各地で対策求める動き活発

 農民連が「緊急対策」を発表し、緊急行動と交渉を行って以降、対策を求める動きが各地で広がっています。JA新潟中央会と新潟県農政対策本部は、(1)政府備蓄米の積み増し(2)品目横断的経営安定対策の見直し―などを政府に求める十万人署名運動を始めました。

 新聞報道などによれば、自民党の農業基本小委員会は、米の価格下落対策として、米を追加的に買い上げるよう政府に求めることを議論。農水省も、〇七年産の一部を買い上げ、備蓄米の在庫を積み増す方向で検討を始めました。

(新聞「農民」2007.10.29付)
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2007年10月

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