「農民」記事データベース20071029-802-07

米の生産者価格「時給256円」に驚く

新婦人中央常任委員 安達絹恵さん


米農家がなくなるのでは…
産直運動を通して米を守ろうと各地で

 今年の米価が一俵七千円(内金)で出荷するたびに五千円の赤字、米づくりを時給で換算すると二百五十六円の新聞「農民」の記事を読んでびっくりしました。

 作れば作るほど

 私たちは日ごろの運動で、ご一緒する生産者の方から「お米を再生産するには、ほんとうは一俵二万円欲しい。最低でも一万五千円必要」と聞いていました。農家が一年かけて丹精込めて作ったお米の価格が、こんなにひどい状況になるなんて絶対に許せません。

 私たちは、政府が米の輸入を増やし続けながら、農家に対しては毎年の減反を強要し、「米改革」によって農家を苦しめていることを学んでいました。そして、こうした政府の農業つぶし政策で米価が下がり続けていることに心を痛めていましたが、さらに作れば作るほど赤字が出るような農政に怒りを覚えます。このままでは、私たちの大切な食糧であるお米を作ってくれる農家はなくなってしまうのではないでしょうか?

 農民連と共同して

 以前開催された「食料自給率シンポジウム」で生産者のパネラーが「いつまでもあると思うな、平和と米。守らなければなくなってしまう」と言われたことをあらためて実感します。

 私たちは九三年、米の輸入自由化反対の運動の時に、農民連といっしょに真冬の海で海上デモをしました。そして、「日本のお米を守る新婦人五カ条」を発表し、農民連と共同して「安全な食料は日本の大地から」を合い言葉に、世論と運動をひろげてきました。

 今では、新婦人の産直運動を通して、全国各地で若いママや子どもたちが、農民連の田んぼで田植えや稲刈りなどの体験をしながら、食べるものがどのように作られているのかを学んでいます。また、要求別小組の合同体験会が各地で開かれていますが、その会場には産直のおにぎりや農産物が並び、おいしいと大好評です。また炊飯器を持って産直米の試食と学習にと、走り回っているところもあります。

 声をかけて下さい

 しかし、おいしくいただいても、お米の深刻な状況は、まだまだ知られていません。私たちはいつまでも、安全でおいしい農産物を食べ続けるためにも、日本の農業を守ろう、お米を守ろうと全国各地に知らせていきます。各地の農民連からも新婦人に「いっしょに農業・米を守ろう」と声をかけてください。

(新聞「農民」2007.10.29付)
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2007年10月

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