「農民」記事データベース20080121-812-11

ご存知?

家畜のエサ・くず米
私たちの食卓に

TBS系が放映

 TBSテレビは一月四日の報道番組「イブニング5(ファイブ)」で、特集「二〇〇八コメ騒動、激安&低品質のくず米が食卓に」を放映しました。十二分間余りにわたった番組には、農民連ふるさとネットワーク事務局次長の横山昭三さんや宮城県農民連のみなさん、食品分析センターが登場し、ディスカウントショップなどで売られている激安米の実態が明らかになりました。


農民連や食品分析センター登場

激安米の実態あばく

 くず米混入のカラクリを追う

 番組の冒頭、「本来、主食に回るべきでないものが意図的に混ぜられているのが、問題だ。クズ米は、みそやせんべいなどの加工用や家畜のエサ」と、横山さんが説明。そしてナレーターが「なぜクズ米が混ぜられているのか、そのカラクリを追った」と番組がスタートします。

 次に登場したのが、農民連の食品分析センター。あるドラッグストアで売られていた激安米にどれだけクズ米が含まれているか、篩(ふるい)を使った実験のようすが紹介されます。「これは、未熟米や奇形米、砕米(さいまい)と言われるものですね」と、八田純人さんの声。なかには、七割近くもクズ米が混ぜられたものも見つかりました。番組では、この激安米を実際に炊いて消費者に食べてもらったり、食味計で成分分析したり、そのひどさを明らかにしていきます。

米作農家 ほんとに売ってんの
偽装といわれても…消費者
農水省 “基準なし”の無責任発言

 最も怒っているのは米作農家

 そして、「このクズ米が売られていることに最も怒りを覚えているのは、米の農家だ」とのナレーションに続いて、宮城県農民連の事務所に集まった農家の前に、激安米があけられます。いっせいに飛び出した声は、「これはひどい。ほんとに売ってんの」「サギだべ」。そして「もっと国が責任を持って消費者に届くまでやってもらわないといけない」と、国の政策を批判します。これを受けて、農水省の計画課長が登場し「規制緩和のなかで流通規制を撤廃、品質基準もなくなった」と説明、その無策ぶりを露呈しました。

 クズ米は小鳥のエサとして販売しているという都内のある米屋さんは「こんなことは米の流通にいる人間のやることじゃない」「いま米価暴落で産地がつぶれちゃう一番あぶないときに、こういう米を出す必要性が米屋にあるのか」と指摘。一方、激安米を卸している業者は「こんな米、売りたくないけど、仕入れからこういう値段の米の要望があって仕方なく…」「若い人は米の味わからないから。年とってる人は亡くなっていくし…」と、言いたい放題。

 こうした事態を知っている消費者は、ほとんどいません。はじめて知った消費者は「偽装と言われてもしかたがない」と批判。最後に、ニュースキャスターは「今の表示のあり方でいいのか。やっぱり、なんらかの表示が必要ではないのか」と結びました。

(新聞「農民」2008.1.21付)
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2008年1月

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