「農民」記事データベース20090316-868-05

3・1ビキニデー(国際フォーラム)に参加して

農民連本部 武田 伸也

 「2010年核不拡散(NPT)再検討会議に向け、全国に世界に核兵器廃絶のうねりを」―3・1ビキニデー全国集会が、2月27日から3月1日まで静岡市で開かれ、農民連本部から武田伸也さんが参加しました。


この目でぜひ農・平和リンクした町をみたい

 今こそ歴史的チャンス

 2月27日の国際フォーラムに来ていた海外代表は「核兵器のない世界を約束してアメリカ大統領に就任したオバマ氏と共に世界が核廃絶へと進んでいる」と述べ、「今こそ歴史的チャンスだ」と声をそろえました。

 その中で、アメリカ・フレンズ奉仕委員会代表のジョセフ・ガインザさんは「チェンジはオバマ政権がするのではなく、アメリカの国民一人一人がするものだ」と訴えました。この発言にグっときたので、レセプションの時に名刺を交換。そうしたら、名刺の中の「Farmers」の文字を見て表情がにこやかに。

 実は、奥さんと一緒に自家菜園をしているそうで、奥さんはファーマーズマーケットやCSA(コミュニティが支える農業)などの活動をしているそうです。ビア・カンペシーナのことも知っていて、私が「3月下旬に東ティモールの青年農民を盛り上げるために、ビア・カンペシーナの東・東南アジア青年集会があるので参加する」と言うと、「素晴らしいアイデアだ!」と喜んでくれました。

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日本原水協主催の国際交流フォーラム

 いい野菜づくりと同じ

 そして、日本の若者のことが話題になり、私は「長時間労働・サービス残業をしている日本の若者には、平和について考える時間がない。だから、せめて違う価値観を持った人と気軽に交流して考えさせられる場所が必要だ」と話しました。彼はうなずきながら、野菜づくりをしている人らしい例え方でこう言いました。「いい社会をつくるための民主運動は、いい野菜づくりの土壌と同じで多様性(微生物)が大事なのだ」と。農民連の青年部総会で土壌の学習をしていたおかげで、その例えもすんなり頭に入ってきて、「土壌」を身内ネタに盛り上がることができました。

 「非核平和宣言」の都市

 ジョセフさんの住む街バーミントンは、ニューヨーク州の北にあるバーモント州最大の街で人口は約4万人。先進的な環境都市としても知られるこの街は、非核運動が活発な「非核平和宣言都市」でもあります。その街で、ファーマーズマーケットは「多様性」のある交流の場として、意見交換や署名活動など平和運動の中で大きな役割を担っていると教えてくれました。

 「平和都市を作る上でのファーマーズマーケットの役割」というジョセフさんの話は、非常に興味深いものでした。そして「遊びに来てくれたら、自家菜園でバイトしながら居候してもいいよ」と言ってくれたので(冗談かもしれませんが)、いつか、農・平和・環境がリンクしたバーミントンに行ってみたいと思いました。

(新聞「農民」2009.3.16付)
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2009年3月

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