「農民」記事データベース20101115-949-10

旬の味


 TPP(環太平洋連携協定)交渉への参加をめぐって、情勢が緊迫している。毎度のことだが、財界・大企業の立場でのキャンペーンが、洪水のごとく垂れ流されている。「乗り遅れるぞ!」の一辺倒だ▼秋を迎えると、メディアは風物詩として稲やマツタケを登場させる。日本人が失ってはならないもの。民族が代々、大切に育(はぐく)んできた原風景。農業を失うことは農民を失うことにとどまらず、民族を、国土を、すべての生命を失うことにつながっていることを知るべきだ。すべての生命を失いながら発展する産業も社会も存在し得ないことを知るべきだ▼猛暑の夏を乗り越えた母豚群も、待望の涼気の中で生気を取り戻している。畜産農民にとって、本当に一息つける季節だ。家畜とともに乗り越えた達成感は、単なる金もうけとは訳が違う。TPPに吹き飛ばされてたまるか。「国民が真実を知れば、局面は劇的に変わる」―元気いっぱい語ろうではないか。朝夕はすっかり冬の気配。グリーンウエーブの季節である。

(倫)

(新聞「農民」2010.11.15付)
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2010年11月

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