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農民連青年部交流会参加者、仙台市「ふれあい農民の店」で売り子体験

威勢よく“安いよ、新鮮だよ”

各地から持参した自慢の品々/最高の売り上げ記録


 七月十六〜十八日、宮城県で開かれた農民連青年部99学習交流会。青森、岩手、山形、福島、茨城、静岡、奈良、和歌山などの参加者三十人は、農民連学習テキストの討論や、先に農民連に団体加入した「ミルクファーム蔵王」を視察。十七日には仙台市太白区の「ふれあい農民の店」夕市で、各地から持ち寄った農産物の体験販売を行いました。

 この日、お店の前にはズラリと農産物が並び、威勢のいい掛け声に次々と買い物客が訪れ、開店以来の過去最高の売り上げを記録。また、初めて売り子になった青年たちも「販路を広げるってこういうことなんだ」と実感を深めた様子。

 十七日午後二時、「ふれあい農民の店」に到着。三時の開店に向け、山形のメロン、枝豆、インゲン、漬物用の小ナス、福島の桃、キュウリ、茨城のスイカ、玉ねぎ、長ナス、プッチーニ、しょう油、静岡のミカン、お茶、それに地元の茹でトウモロコシや葉物野菜、漬物、山菜、ジャムなどが並べられていきます。地元の農家も、手伝いに来た商店街の人も「売り子が多くて元気だな」とビックリ。

 開店十分前、福島の桃が完売。「この店をよく利用する」という二人連れの婦人は、「おいしいし、漬物も添加物が入っていなくて安心」といい、また、「利用は初めて」という主婦も「めずらしい」とプッチーニや小ナス、メロンを買い求めていました。

 「ふれあい農民の店」がある西多賀商店街は、仙台市と山形市を結ぶ交通量の多い旧道沿いにありますが、近くにできた大型店の影響などで、人通りは思っていたほど多くありません。地元商店街を守るとりくみとして始まったこのお店も、野菜の端境期には、売り上げが一万円にも満たない日もありました。
 夕市の開催はそうした状況を抜け出す起爆剤です。商店街振興組合の佐藤英信専務は「『あのお店のものはいいよ』ってお客さんに言ってもらうのが大事です。農民連の人たちにがんばってほしい」と言います。

 売り方もだいぶ板についてきて「このキュウリのトゲトゲ見て。新鮮な証拠ですよ」「遺伝子組み換え大豆が一切入っていない国産一〇〇%のしょう油です」など、元気に声をかけるとお客との対話も弾みます。
 リュックサックを背負ったお年寄りが、「今日は本当にものがいいね」と言って、キュウリやメロンなどたくさん持ちかえっていきました。近所のお年寄りなどにとってこの商店街がなくてはならない存在であることを実感します。

 岩手から参加した岡田現三さんは、「県の産直まつりでも若い連中で集まって売りたい」と感想を述べていました。

毎週続けてほしい

 夕市が開かれたその日の夜、西多賀商店街振興組合の佐藤邦郎理事長が、金一封を持って宿舎を訪れ、農民連青年部員と懇談しました。佐藤理事長は、「このお店を盛り立てていこうというのは商店街みんなの思い。今日のような各地の産品がたくさん並ぶ夕市を毎週続けていってほしい」と語りました。

(新聞「農民」1999.8.2付)
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1999年8月

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