新聞「農民」
「農民」記事データベース20111205-1000-08

大震災・放射能汚染・風評・TPP・・・・・・

今こそ顔の見える
安全・安心な農産物を
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 「復興支援、日本列島3000キロから元気な産直農産物が大集合!」―農民連ふるさとネットワーク、農民連、日本販売農業協同組合連合会(日販連)が実行委員会をつくり、「ふるさと産直みほん市2011」が11月22日、東京・流通センターで開かれ、来場者・出展者合わせて700人余りが参加しました。農水省と東京都、大田区と被災地3県(岩手・宮城・福島)が「後援」、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)など5団体が「協賛」しました。


ふるさと産直みほん市2011

 初の即売会 復興を支援

  学校給食コーナーも設置

 「大震災や原発事故による放射能汚染、風評被害、そしてTPP交渉参加などきびしいなかでも、顔の見える安全・安心な産直を発展させ、今日のみほん市が新たな運動のスタートとなるようがんばろう」―亀田俊英実行委員長(福島県農民連会長)のあいさつで始まった「みほん市」には、北は北海道から南は沖縄まで、産直センターなど91の組織・団体と農協・企業が出展。自慢の農産物や太陽光発電などの自然エネルギー施設を展示しました。また会場には、全国から持ち寄った27の産地銘柄米や学校給食のコーナーも設置。米穀店や流通の食品関連業者、学校給食の栄養士・調理師、労働組合・女性団体などが訪れ、各ブースでは試食しながら話がはずみ、情報の交換や商談などが活発に行われました。

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会場には野菜の“宝船”がドンと置かれました

 実行委員会の森谷精事務局長は「今回はじめて即売会を行い、被災地支援に役立てたいと思います。また放射能汚染の学習や自然エネルギーの展示など、新しい企画も好評でした。きびしいなかでも、つながっていれば私たちは負けません。おおいにものを作って安全・安心な農産物を消費者に届け、組織も大きくしていきましょう」と話しています。


 日販連

  耕作放棄地活用した有機にんにく
  初めて参加遠赤青汁(株)

 日販連からは、茨城県のやさと農協やひたち野農協、大分県の下郷農協、東都生協など9団体が参加しました。

 ひたち野農協は、ニワトリに飼料用米をエサとして与えた「穂の香卵」を出展し、飼料の自給率向上を訴えました。「穂の香卵」に、「お米の白さだ」「黄身の色が薄い」など、参加者は興味津々。ひたち野農協では直販課を新設し、販路拡大に取り組むそうです。

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「有機野菜をどうぞ」―日販連・自然農法販売協同機構の小松史和さん

 宮城県の(株)加工連は、自慢の納豆と焼き豚を出展。社長の菊地利衛さんは「TPPに参加したら、養豚農家は日本にいなくなる。日本の畜産はたいへんな危機に陥る」と訴えていました。

 愛媛県から初参加の、遠赤青汁(株)の野本勝さんは、有機にんにく・黒にんにくや有機にんにくの芽などを紹介。2002年から耕作放棄地の農地活用に取り組んでいます。野本さんは「有機健康つうしん」を手渡しながら、耕作放棄地がいかに農地として活用されるようになったのかを詳しく説明してくれました。

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(新聞「農民」2011.12.5付)
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