新聞「農民」
「農民」記事データベース20130415-1065-02

TPPの“悪”
広く知らせよう

院内対話集会 国会議員、市民ら

関連/自民党の背信行為許さない


画像 TPP反対で一致する市民団体やNGO、農業団体、労働組合、消費者団体、医療団体などで構成する「STOP TPP!! 市民アクション」が4月2日、衆議院第一議員会館で、「TPP参加を止める!院内対話集会」を開き、国会議員や市民など約150人が参加しました。

 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)の坂口正明事務局長が主催者を代表してあいさつ。「安倍首相はTPPを関税問題だけに矮小(わいしょう)化して公約を投げ捨て、TPP交渉への参加を表明した。内容も公表されないなかで、交渉からの途中撤退などありない。交渉に参加しないことこそ、いま求められている。TPPは、マスメディアをはじめ推進派との情報・宣伝合戦でもある。TPPのひどい内容を広く国民に知らせていこう」と訴えました。

 生活の党、みどりの風、民主党、社民党、日本共産党(発言順)の国会議員も多数参加。自民党議員にも参加要請しましたが、一人も出席しませんでした。

 パルシステム神奈川ゆめコープ、自由法曹団、全国保険医団体連合会、主婦連合会、全国労働組合総連合などの代表者が、それぞれの立場からTPP阻止の運動について報告しました。

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雨の中、官邸前にかけつけた新婦人都本部のメンバー

 会場討論では、埼玉県秩父市在住の大野和興さんが、サーベラスというアメリカの投資会社から西武鉄道が赤字路線の切り捨てを要求されていることを紹介。大野さんは「この事例は、もうけしか考えない多国籍企業によって、市民生活が破壊されてしまうという、TPPの先取りのような具体例だ」と述べ、「TPPの弊害を具体的に広げ、地域から運動を盛り上げていこう」と訴えました。


自民党の背信行為許さない

交渉参加表明後初
強い雨の中、官邸前行動

 「STOP TPP!! 官邸前アクション」は、安倍首相によるTPP交渉への参加表明後、初めての官邸前行動に取り組み、強い雨のなか、約150人が「参加は断固反対」の声を響かせました。

 アジア太平洋資料センター(PARC)の内田聖子さんが「参加表明は許せない。怒りをぶつけよう」と主催者あいさつ。東京大学大学院の鈴木宜弘教授もかけつけ、「背信行為は許されない」と声を張り上げました。

 農民連の白石淳一会長もマイクを握り、「TPP問題はまだ知られていないことが多い。普通のサケより倍の速さで成長する遺伝子組み換えサケの輸入が野放しになり、食卓にのぼることになる。絶対に阻止しよう」と呼びかけました。

 全国保険医団体連合会の室井正さんは「ある医師会の会長は『自民党に裏切られた』と怒っている」と述べました。

 築地市場の労組、全労連・全国一般東京地本東京中央市場労組の中澤誠さんは「TPPの弊害は徐々に表れてくる」と語り、新日本婦人の会東京都本部の根本かおるさんは「中澤さんに豊洲新市場予定地を案内してもらった。築地市場の移転も目的はTPPのためだとわかった。参加は許せない」と訴えました。

 日本共産党の紙智子参院議員も「地域での運動を各地で強めよう」と激励のあいさつをしました。

(新聞「農民」2013.4.15付)
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