新聞「農民」
「農民」記事データベース20131021-1090-08

陽ちゃん元ちゃんオメデトウ!!

和歌山・新規就農のおふたり

関連/農人として百笑一喜していければ…


講演会の質疑応答の時
まさかのプロポーズ

 和歌山県岩出、紀の川両市で新規就農し、4年目を迎える元ちゃんこと小林元(げん)さん(32)、陽ちゃんこと日南(ひなみ)陽子さん(30)が、8月31日(野菜の日)に入籍しました。

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あつあつカップルの陽ちゃん(右)と元ちゃん

 紀の川市環境保全型グループの講演会の質疑応答のときにまさかのプロポーズ! 参加者は盛り上がりみなでお祝いしようということで、9月17日に環境保全型グループと地域の農業青年が主体になり30人が集まって祝賀会が行われました。

祝賀会で農業の未来を
みんなで熱く語り合う

 場所は紀の川市の「山崎邸」。築100年の近代和風建築の建物で管理人が住まなくなってから10年が経っており、所有者の許可を得て、社会福祉法人「麦の郷」関係者や地元住民らが昨秋から清掃し再生させたものです。

 「地元の人や障害者、若者などさまざまな人に活用してもらい、地域の活性化につなげたい」と話していて、今回の祝賀会で借りることができました。

 会場やお料理も手作りでアットホームな温かい雰囲気のなか、参加者のみなさん一人一人がふたりにお祝いの言葉を述べ、今後の農業を熱く語り合いました。

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2人を囲んで参加者全員で記念撮影

 和歌山県連の井上雅夫会長は「新規就農は技術的にも経営的にも大変だが私たちも精いっぱい応援します」と語りました。

(和歌山県農民連 高橋範行)


農人として百笑一喜していければ…

日南陽子さん・小林元さん

 農民連のイベントに初めて参加したのは、2010年9月の「青年部夏の交流会 長野」!

 そのときには、新規農家ということで、新聞「農民」にも載せていただきました。

 あれからちょうど3年。周りのみなさんのサポートもあり、ゆっくりではありますが、根がはりはじめたかなと自負しています。今回、紀ノ川筋の農業の先輩方が、入籍パーティーを開いてくださり、改めて農業で生きることに喜びを感じているところです。

 この3年の間には、自分たちの農業の経験・体験もさることながら、日本ではほんとうにたくさんの出来事がありました。そしてそれらは、現在進行形です。主観ではありますが、理不尽で、とてもまっとうではないことや対応ばかりです。

 これからの農業だけでも、TPPによる遺伝子組み換え農産物などのはんらん、種子企業による横暴、想像しただけで恐ろしいことです。加えて、高齢化していく農業の行く末…。

 自分たちが関わっている農業界は大きくて大事な世界だと、日々痛感しています。自然農といわれる農業も、有機農業も慣行農業も主張し合っているときではなく、同じ空の下で汗水たらす、農人として百笑一喜していければと強く思います。

 自分たちは、まだまだ若輩者ですが、農業をする者として、2人で力をあわせて進んでいきますので、日本全国のみなさま、今後ともよろしくお願いします!!

筆 小林元(元ちゃんファーム)with 陽子

(新聞「農民」2013.10.21付)
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