新聞「農民」
「農民」記事データベース20131118-1094-03

TPP年内妥結許されない

官邸前アクション“撤退しろと”と怒りの声

関連/TPP参加許すな!!三重県民拡散アクション


 「STOP TPP!! 官邸前アクション」が11月4日、首相官邸前で行われ、TPPに反対する市民など約150人が「このまま年内妥結なんて許されない!」と強い怒りの声をあげました。

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アメリカのロック歌手、ブルース・スプリングスティーンのヒット曲「ボーン・イン・ザ・USA」を「強引だUSA」と替え歌にして披露したミュージシャンの力さん

 インターネットのSNSサイト「フェイスブック」で、「TPPって何?」というページを主宰しているまつだよしこさんが、TPP交渉のなかでもっとも難航しているといわれている「知的財産」の分野について解説しました。まつださんは、膨大な特許や著作権を持っており、より大きな保護を求めるアメリカや日本と、貧困を抱え、開発に迫られている途上国側の参加国とが、大きく対立していることを報告。「妥結を急いでいるのはアメリカと日本だけ。途上国を含めてほかのどの国も急いでいない」と述べ、年内妥結を既定路線のように言う安倍政権やマスメディアを批判しました。

 20回目迎えた

 20回目を迎えるこの官邸前行動に「皆勤」で参加している日本共産党の紙智子参院議員と、吉良よし子参院議員もかけつけ、あいさつしました。

 紙さんは、「安倍内閣は7月に交渉参加を表明し、もう聖域といわれた重要5品目からも関税撤廃できるものはないかと検討を始めた。ところが今日から始まった農水委員会で林芳正農水大臣に国会決議を守らないのかと追及したら、守りきれないことは明白なのに、林大臣は『守ります』と国民を欺く答弁をしている。TPPは撤退しかない。公約違反を許さず、皆さんと一緒にたたかいます」と述べ、大喝采を浴びていました。

 赤いポスト姿で仮装した郵政産業労働者ユニオンの労働者は、「皆さん、午前便の速達が廃止されたのを知っていますか。TPPを先取りするようなもうけ最優先のやり方を許してはいけない」と訴えました。

 参加者は「普通の庶民にTPPはいらない! 大企業ボロもうけのTPPはいらない!」と元気にコールして、アピールしました。


TPP参加許すな!!
三重県民拡散アクション

県内各地で連続学習会を計画
16団体で実行委員会を発足

 安倍内閣が進めるTPP交渉が大詰めを迎えるなか、三重県では、生活協同組合連合会、自治労連、新日本婦人の会、商工団体連合会、民主医療機関連合会、農民連など16団体で実行委員会を発足させ、12月に県下の各市町(29)で連続学習会の開催を進めています。

 連続学習会の統一タイトルを「TPP参加許すな!! 三重県民拡散アクション」と決め、各市町に実行委員会を立ちあげ、会場準備と参加の呼びかけを進めています。

 講師陣は、大学教員の会や弁護士会等に要請しました。

 すでに四日市市では7日(土)午後2時から、四日市市勤労者市民交流センターで岩月浩二氏(「TPPを考える国民会議」世話人・愛知県弁護士会)、鈴鹿市は8日(日)午後1時半から鈴鹿市文化会館さつきプラザで櫻谷勝美氏(三重大学名誉教授)、菰野町では、14日(土)午後2時から菰野町民センター2階研修室で櫻谷勝美氏(三重大学名誉教授)が決まり、順次進められています。

 実行委員会の各団体では、年末の多忙のなか団体独自の課題とTPP反対を結合した運動に取り組んでいます。

(三重県農民連 峯岡 繁)

(新聞「農民」2013.11.18付)
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