新聞「農民」
「農民」記事データベース20150907-1180-10

自然の力しっかり生かし
無農薬のイチジクづくり

Ivyファーム代表 堀内政雄さん
(奈良・大和郡山)


米作りも無農薬・無肥料栽培

 8月から奈良県農民連に加入した大和郡山市のIvy(アイビィ)ファーム代表、堀内政雄さんを訪ねました。堀内さんは、11年前から自身のお父さんたちと無農薬のものづくりを始めました。今では、約3町の農地で、無農薬の米、イチジク、さつま芋、キクイモ、キュウリ等を栽培しています。

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イチジク畑で。左が堀内政雄さん

 200本以上あるイチジクの木はセレスト、カドタ、グッドー、フランダースなど品種は10種以上です。なかには糖度30度を超すギリシャ生まれのロードスという品種や、なかなか手に入らない稀少種もあります。

 化学農薬・化学肥料は一切使わず、米ぬかと乳酸菌を畑におきます。木の周りは、短い下草で覆われ、自然に近い状態です。「イチジクの周りは、イチジクの木に役に立つ草ばかりが生えてきます」と堀内さん。

 お米作りも、米ぬかをまいて代かきをした後、一定期間おいてから田植えをします。草が生えないように田んぼの中を手押しの機械でかき混ぜます。それでも生えてきた草は、手作業で一本一本抜きとります。

 「化学肥料をたくさん使った米は食味も悪くなるし、成人病にかかってしまった状態のようになり、決して健康とはいえませんし、水に溶けて流れ、地下水をも汚染してしまいます」「雨水も空気中にある窒素を取り込んで稲を育てます」と無農薬・無肥料栽培の米作りにも力を入れています。農場では若い農業者のみなさんも生き生きと働き、自然の力を生かした農業の明るい未来を感じさせてくれました。

(奈良・北和センター 森口いち代)

(新聞「農民」2015.9.7付)
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