新聞「農民」
「農民」記事データベース20170612-1266-05

農家が得する
税金コーナー


新連載がスタート

 全国の仲間の英知を集めて

 新聞「農民」編集部と農民連税金対策部がタッグを組んだ毎週連載の新企画「農家が得する税金コーナー」を今週からスタートします。

 農民連の活動のなかでも、税金対策は、最も多くの会員がとりくんでおり、所得税、住民税、国保税(料)や相続税、固定資産税などさまざまな税金は農民にとって大きな関心事のひとつです。にもかかわらず、「農民」に掲載される新聞の記事は、所得税の申告時期に限られてきました。そこで、税対部は、一念発起して毎週記事を載せることを決意しました。

 その一つとして、農民連が発行している『農家のための税金対策の手引き』の内容にそって、基礎から順を追って解説する連載「農家の税金対策」をはじめます。月1回程度の予定です。

 また、全国からの通信も呼びかけます。数十年にもわたる税金のたたかいの中で、埋もれている経験・教訓・話題に光を当てて提供しあい、全国の仲間の運動の共有の財産にしていきます。「こんなことで得した。節税できた。助かった」という記事を見て、「私にも適用できないのか」と話題になるような記事をめざします。同時に、「ある人が税金のこんなことで怒っていた」などのちょっとした話題でも結構です。みなさんからの積極的な投稿をお待ちしています。

 新聞「農民」を活用して、全会員が年間を通して税金対策にとりくむきっかけにしていただければ幸いです。

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農民連本部で開いた税金対策部員養成講座=2016年12月13日

 多様で切実な悩みにこたえて

 農業・農村でも格差と貧困が広がっており、どう計算しても所得税はでないという農家が増えています。所得税がでないような農家ほど、住民税や国保税をふくめて検討することで住民税、国保税はもとより、介護保険料、保育料、医療費など各種料金が、年間数十万円も安くなることがあります。

 生活保護基準より低い所得にまで課税される憲法違反の税制によって、税金が払いきれない事例が増えており、納税緩和制度の活用が求められています。

 農産物価格の乱高下で大規模経営ほど、ある年は多額の所得税がかかり、ある年は大赤字ということもあります。損失の繰り越し・繰り戻しや青色専従者給与などのメリットと注意点をよく話し合い、青色申告への切り替えを検討することも重要になっています。

 そうした多様で切実な悩みにこたえ、全国の税対部の力を高め、仲間づくりにも生かせる連載にしたいと考えています。

 次回は、固定資産税のチェックポイントについてご説明します。

 (税金対策部)
 (つづく)

(新聞「農民」2017.6.12付)
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