新聞「農民」
「農民」記事データベース20170710-1270-03

好評です
ブックレット

 農民連ブックレット『ストップ!日米FTAと「安倍農政改革」―私たちの提案』(以下『ブックレット』)が好評で、各地で普及が始まっています。普及に奮闘する2人の手記を紹介します。


戸別所得補償の復活などで

JA組合長、市議会議長も
“勉強したい”と購入

兵庫県農民連会長
芦田淺巳さん

 兵庫県のJA丹波ひかみの総代会を前に、「戸別所得補償制度」の復活に向けて、組合長と懇談しました。

 TPPに反対する運動での協力・共同の取り組みには、「がんばりましたなあ」と共感しながら、TPPの漂流は、トランプ政権の「おかげ」だけれど、「日米FTA(自由貿易協定)が現実のものになってきた。TPP以上に強烈な要求が出されてくる」という危機感は一緒でした。

 そこで『ブックレット』の出番。組合長はページをめくりながら、「勉強せなあかんなあ。全理事の分もろとこか」と25冊を気前よく買ってくれました。

 総代会を前に「うちだけ監査法人の監査やったで、慌てたで」とこぼしながらも、「農協改革も受け入れなければならない現状にあることも理解してくれ」と言わんばかりでした。

 6月21日、丹波市議会の産建委員会で「戸別所得補償制度」の復活を求める請願の趣旨説明を行いました。6人の委員は、私の説明にうなずいており、印象はよかったのですが、理由は不明の「不採択」となりました。ただ委員会前に面談していた議会議長は、「勉強させてもらお」と購入してくれました。

 6月28日には、農業再生協議会に参加していた丹波市農業振興課の職員2人と認定農業者会代表も、「日米FTA」や「農協改革」も「先読みせなあかんな」と快く買ってくれました。

 県農民連の単組(地方組織)の役員もそれぞれの立場で関わっているところで勧めなあかんと複数部を持ち帰りました。


TPP、米政策、農協解体などで

農協も労組も女性団体も
強い関心 注文・普及相次ぐ

宮城農民連事務局長
鈴木弥弘さん

 宮城農民連は、待望の『ブックレット』を全会員分として400冊注文しました。今起きている農政問題、運動の方向性を皆で学習し、共通認識にしていくには最高の資材だからです。

 事務所に「本の泉」社から届いたのが5月の連休明けで、県連の会議で議論をしてさっそく各単組に配布を始めて、250冊の普及をしました。

 会員のなかでは、TPP後の日米・日EUのFTAに関心が高いのと同時に減反政策廃止後の米政策がどうなるのかを知りたいということで、『ブックレット』は好評です。農業・農協関係者のなかでは農協攻撃からどう農協を守っていくのか、運動方向に強い関心があるようです。

 『ブックレット』の普及活動も行っています。車には常に30冊積んでおき、いつでも『ブックレット』を示して対話できるようにしています。

 宮城食健連の総会・講演会※1では、労働組合、女性団体の参加者からも注文もいただき、5冊普及しました。

 宮城の農協人九条の会の事務局長がわざわざ古川市の県農民連事務所に来て、役員会で使用する分の15冊を買い求めていきました。日本農業新聞の「本の紹介」欄で見たそうです。

 県農協中央会を訪問し、学習資料として10冊を普及しました。TPP反対大崎連絡会では、10冊を役員会用に普及し、7月中旬に『ブックレット』の内容を中心にした講演も私に依頼されています。

 今後は、各農協への訪問を計画し、さらに普及したいと思っています。


【訂正】 7月17日号にて、以下の訂正がありました。
 2017年7月10日付(1270号)2面「好評です『ブックレット』」の記事中、宮城農民連事務局長・鈴木弥弘さんの手記のなかで、「宮城農民連の総会・講演会」とあるのを、「宮城食健連の総会・講演会」※1に訂正します。
 2017年7月24日、訂正しました。

(新聞「農民」2017.7.10付)
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