新聞「農民」
「農民」記事データベース20170710-1270-11

旬の味


 6月23日、字の区長として慰霊祭を行った。朝7時にマイク放送をしてから慰霊の塔へ行ってみるとすでに前日までに参拝した人たちのお供えした飲み物や花束などが祭壇にあった▼敷地を掃き清めて後、夕方5時までは牛の世話をしていたがその時、一組の夫婦が訪ねてきた。「前任の区長さんに教えてもらってやっと探し当てました。祖父母があそこに祭られているのです。いつも区民の皆さんにきれいにしていただいてありがとう」と言ってお礼と書いた封筒を差し出した▼私は牛の餌でほこりまみれのままそれを受け取り、車で牛舎を出ていくのを見送った。5時過ぎに慰霊の塔に来てみるとたくさんのお供え物があった。戦時中この地域で犠牲になった人々のご遺族が今も来られるのである▼字の役員と区民の皆さん一同ご冥福(めいふく)を祈って、それから一人一人焼香をした。南の方を見ると梅雨明けしたと思われる緑が広がっている。辺野古を出発した平和行進は明日最終日、摩文仁に到着する。

(牧)

(新聞「農民」2017.7.10付)
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