新聞「農民」
「農民」記事データベース20171002-1281-06

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群馬 目黒奈美子


「共闘」を熱く望んでいた
木村一彦前会長を偲んで

 集会の場でつい木村さんの姿捜す

 9月16日に群馬県高崎市の「高崎城址公園」で、戦争させない1000人委員会群馬、群馬県憲法共同センター、ぐんま市民連合平和の風の3者の共同で「憲法改悪を許さず、安倍内閣退陣を求める9・16群馬大集会」が開かれ、3野党と市民が一堂に会し、1100人が結集しました。

 こういう場ではつい「共闘」を熱く望んでいた、木村一彦・県連前会長の姿を捜してしまいます。逝(い)ってから3カ月近くも経つというのに。

 幅広い交友には何度も驚かされ

 2011年に理事になり、翌年には会長に就任。「出世が早すぎる」とボヤキながら、持ち前の前向き思考で、寒いダジャレを連発し、あちこちに運動の火を着け、あちこちに顔をだし、幅の広い交友には何度も驚かされました。

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TPP反対県ネットワークが行った宣伝行動でマイクを握るありし日の木村さん(左から2人目)=2013年3月31日、高崎城址公園

 15年に「多発性骨髄腫」を発症、「俺は死ぬ気がしないんだ」と言いながら、メールでは「残り少ない人生を、平和と生命を大切にする世の中の実現の為に、闘い抜いたと言える様に使い切りたいと願っている」とも。そして「まだ生きている事を示して、少しでも運動の前進に役立ちたい」と、病院の中で20人の読者拡大に挑戦し達成しました。

 5月の再入院時にも、市農政部に質問状を出すための準備を進めていたのに、木村さん、逝くのが早すぎましたね。

 赤いハート印が付いたメール

 縁のあったこの6年余り、携帯で打ってくる赤いハートマークが付いたたくさんのメールと写真が残っています。その一つの一部を紹介し、木村さんを偲(しの)びたいと思います。

 今の私達の運動も、課題が大きく見えるかも知れませんが、集まる人々は前進を願っている人ばかりです。

 現在一彦さんは、強欲企業の横暴や、アベ暴走政治ストップの闘いに加えて、多発性骨髄腫と言う自身のガンとも闘わなければ、生きつづけられなくなっています。

 そして、まだ生きています。

 医師団、看護団、家族や友人など、実に沢山の激励のおかげで、生命へのモチベーションを支えています。

 そこで、病院に面接に来てくれる人と語り合って、新聞「農民」の読者拡大キャンペーンへの協力要請をしてみたら、2日で5人が増えました。

 皆して出来る事を少しずつでも積み上げれば、必ず前進出来ると信じて、頑張りましょう。

 一彦さんは、まだまだ生きて行けそうですよ。♥

(2015・8・10)

(新聞「農民」2017.10.2付)
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