豊かで安心できる学校給食めざして
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無料化実現と地元産の食材使用
おいしい給食に広がる期待
埼玉 小鹿野
埼玉県小鹿野町は、県の西部地域にあり、群馬県に接する人口1万2000人の町。周囲は秩父山地の山々に囲まれ「花と歌舞伎と名水の町」と言われています。
肩身の狭い思い子からなくなる
この小鹿野町、手厚い子育て支援策を実施しています。その一つが学校給食費の無料化です。2014年度まで第2子以降の児童生徒は無料化となっていましたが、15年度から全ての児童生徒の無料化を実現しました。学校給食費の無料化の背景には、多くの保護者の皆さんから寄せられた無料化実現の強い願いとその声に応え粘り強く実現を求めた共産党町議の力がありました。また、人口減少を食い止めるために子育て支援が重要と考える町長の努力がありました。
学校給食費の無料化に要した費用は、16年度決算によると児童生徒数866人分で約4100万円。
学校給食費の無料化は、保護者の皆さんの喜びの声とともに学校の教職員の皆さんからも歓迎されています。「給食費が払えない」などの理由で肩身の狭い思いをする子どもさんがいなくなったからです。
給食の食材を供給している両神農林産物直売所 |
食べてくれるとすごくうれしい
小鹿野町の給食は、地元産の農産物を食材として積極的に活用しています。給食用食材は、地元の薬師の湯両神直売所や農協小鹿野直売所から納入されています。給食に用いる食材の約25%が地元産で占められています。給食に食材を納めている農家は、「子どもたちが食べると思うとうれしくなるよ」と目を細めます。年1回開かれる給食感謝の会に野菜供給農家も招待され、子どもたちの前であいさつすることもあるそうです。
学校給食費の無料化と地元産の食材を用いたおいしい給食、ますます期待される小鹿野町の学校給食です。
(埼玉県農民連理事、町議会議員 出浦正夫)
(新聞「農民」2017.11.20付)