豊かで安心できる学校給食めざして
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高齢化すすむ過疎の町で
子ども医療・給食費無償化
和歌山 古座川
本州最南端、和歌山県串本町潮岬の東を流れる古座川にそって広がる町が、古座川町です。町の96%が森林。古座川の清流と連なる山々、豊かな自然に恵まれた町です。
農業就業人口がわずか111人
古座川町の人口は、2803人。30年余りの間に6割に減り、高齢化率も51・3%という県内第1位の高齢化の町です。農業就業人口は、111人。専業農家は、41戸という状況です。その古座川町の一番奥で、「農事組合法人古座川ゆず平井の里」(紀ノ川農協に団体加盟)が、特産品のゆずの栽培と加工商品をつくり、山間過疎地での活動として注目されています。私たちの学校生協も、その活動を応援しています。
ユズの栽培、収穫、加工を通して地域農業を支えています |
中学校の生徒も17年度に無償化
古座川町には、小学校が3校、小学生は102人です。中学校は2校、中学生は80人です。一校は、隣町との組合立の学校なので串本町の子どもも含みます。2016年10月から小学校給食が無償化に。続いて、17年度から中学校の古座川町の生徒が無償化となりました。同時に、学校での集金をやめ口座引き落としに変えたそうです。
給食費の無償化は、直接的には、町長選挙での現町長の公約があったからです。
子どもの医療費無料化18歳まで
古座川町では、子どもの医療費の無料化も18歳まで実現しており、子育て応援が、若い世代の定住や人口維持の重要な政策として考えられているからです。保護者からは、「負担が減って助かる」「集金日を気にしなくてよくなった」などと喜ばれています。教職員も、「給食費のことを子どもや保護者が心配しなくてもいいのがうれしい」「給食費を集金する仕事がなくなり、その分、少しゆとりができたかな」と喜んでいます。
(和歌山県学校生活協同組合理事長 琴浦龍彦)
新潟市西区 明戸和枝 |
愛知・津島市 桜井久美子 |
(新聞「農民」2017.11.20付)