新聞「農民」
「農民」記事データベース20171211-1291-02

関心が強い米づくり


埼玉食健連がシンポ

農業・食料を守るために
地域経済の活性化に全力

 埼玉食健連(農林業と食糧を守る埼玉連絡会)主催の「食料と農業を考えるシンポジウム」が11月25日、加須市で開かれ、約70人が参加しました。

 はじめに柳重雄・埼玉食健連会長が「TPPやEPAなど政府が進めようとしている政策では、日本農業は崩壊してしまう。そのなかでも、地域農業再生の取り組みが始まっている」とあいさつ。埼玉農業会議の田端講一会長が「TPPと日本農業の進むべき道」と題して講演し、「農家が安心して営農できる政治状況ではないが、手をこまねいていれば日本の食料・農業はなくなってしまう。地域農業を守るために国・県・自治体に声を上げていこう」と呼びかけました。

 その後、旧大利根主穀作受託協議会の塚田静男会長、大規模農園の早川良史代表、加須市くらしの会の杉沢正子会長、株式会社米米倶楽部の大川宏社長、市酒米生産者協議会の松本慎一事務局長、株式会社釜屋の小森順一社長がパネリストとして報告。参加者から「みんなが手をつないで地域農業を守るためにがんばっていることに感動した」などの感想が出されました。

 シンポには、大橋良一市長から「平成30年度から米の直接支払交付金が廃止されるなど大きな転換期を迎えている。厳しい環境のなかで、ほ場整備、農産物のブランド化などに取り組み、農業振興を図る」とのメッセージが寄せられました。

 最後に、埼玉農民連の立石昌義会長が「TPPの復活を許さず、日本農業を守り、食料自給率を引き上げる運動を県内各地で取り組む」と閉会宣言を行いました。


愛知でもシンポ

もっと準産直米知りたい
新品種なつきらりなども展示

 愛知農民連は11月15日、豊橋市の東三河農業改良普及課研修室を会場に、愛知県農林水産部園芸農産課の谷俊男課長補佐と、農民連ふるさとネットワークの湯川喜朗事務局長をパネリストに招いてお米のシンポジウムを開催し、生産者や消費者ら21人が集まりました。

 谷課長補佐からは、国の米政策の経緯、県下での経営安定対策の取り組み状況、平成30年以降の県の需給調整の概要、水田農業の強化方針などが説明されました。また、県が開発した新品種「なつきらり」(愛知123号)の特A取得に向けた取り組みも紹介されました。

 湯川事務局長からは、2018年からの米の生産数量目標廃止問題やミニマムアクセス米の処理に505億円もの税金がつぎ込まれていた問題が報告されました。

 会場では、「なつきらり」や、昨年農民連申請で愛知県の選択銘柄に登録された「にこまる」の品種見本も展示され、参加者の関心を集めました。

 参加者からは、「準産直米に関心がある。詳しく知りたい」「消費者として、価格だけでない水田の価値などを広げていきたい」などの意見が寄せられました。

 総選挙後の短期間の取り組みで、多くの米農家が天候不順でまだ稲刈りが終わらないという状況でしたが、米農家や消費者団体などの訪問を行い、案内してすぐに参加の申し込みも寄せられるなど、米問題での関心の高さを改めて実感しています。引き続き、米問題での学習や対話を広げていきたいと思います。

(愛知農民連 本多正一)


石川県では学習会

交付金廃止は大きな痛手
ころころ変わる農政に不安・怒り

 地域で米づくり続けてほしい

画像  石川農民連は11月19、20の両日に、能美市辰口町と羽咋市で「変わる米政策〜日本の米は誰が守るのか」をテーマにして近隣の農家に呼びかけて学習会を開催しました。

 講師には、農民連米対策部・ふるさとネットワーク事務局長の湯川喜朗さんを迎えて、最近の米価の情勢、戸別所得補償の廃止、ミニマムアクセス米の問題などについて報告を受けました。

 学習会の中で、「7500円の交付金がなくなるのは、大きな痛手だ」「大規模農家ほど影響が大きい」「何を作ったらいいのか悩んでいる」「補助金内容がどのようになるのか知りたい」「規模拡大し、直播(じかまき)栽培にも取り組んでいるし、飼料米もやっている。これ以上どうしたらいいのか」など、ころころ変わる農政に、農家の不安と怒りの声が寄せられました。

 湯川さんからは、「補助金の内容が具体的金額を含めてこれから明らかになってくる。どのような形になろうとも、地域の中で米づくりを続けていくことが基礎になる。お米を求めている米屋さんがいるので大いに作ってほしい」とまとめました。

 いろいろたくさんの課題がまだまだあるので、農民連としてこれからも学習会を計画していきます。

(石川農民連 宮岸美則)

(新聞「農民」2017.12.11付)