新聞「農民」
「農民」記事データベース20171211-1291-09

安倍政権
日米FTAとTPP11の両にらみ
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農家を安楽死させるTPP

元JA茨城県中央会専務理事
秋山 豊

画像  私の家は養蚕+米の家族経営農家であった。昭和40年代後半、生糸や絹織物の関税が撤廃され始め、繭の価格が1キロあたり3000円から15年後、昭和60年には1400円、半値になった。

 繭価が下がるたびに20戸ほどあった養蚕農家は1戸減り、2戸減り、最後はわが家だけが残った。親父は意地でもやると隣町のJA養蚕部会に入り75歳まで就農し、77歳で亡くなった。昭和5年生まれ、昭和1けた生まれの闘士は関税と円高に敗れた。

 TPP、EPA、FTA。どれも、関税・非関税障壁引き下げ、セーフガード、国内対策など戦後の日本を支えた農家を安楽死させるプログラムである。今後、政府が期待するレベルの生産法人しか残れない。しかし日本の物価、土地、賃金は高い。残った法人も海外の穀物メジャーや中国、豪の低コスト農業との競争に負け、いつかは消滅する。

 その時、食料を作ってくれと農村に叫んでも誰もいない。できない。日本の食料は外国で作るのです。それでいいのですか。


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島根・松江 加茂京子
 
愛知・津島市 桜井久美子

(新聞「農民」2017.12.11付)