新聞「農民」
「農民」記事データベース20180205-1297-06

農民連結成30周年にむけ、持続可能な
農業と農山村を保障する農政実現へ、
強大な農民連建設に挑戦しよう!
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2018年1月18日
農民連全国委員会決議

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関連/全国委員会の発言から


【1】情勢と農民連の役割について

 第22回定期大会から1年、全国各地で自然災害が発生し、人命と財産が失われ、農業も甚大な被害を受けました。また、安倍農政によって農業経営の困難が増し、農業の将来への不安が高まっています。

 こうしたなか、全国各地で自然災害や鳥獣害をはじめとした困難のなかでも、農民や消費者など多くの国民が力を合わせて、地域の生産と農村を守る活動に取り組んでいます。

 農民連は、悪政とのたたかいに全力をあげるとともに、多くの被災地や農山村でともに汗を流し、活動を進めてきました。

 第22回大会の折り返し地点で開催される全国委員会の目的は、第22回大会以降の情勢と運動の到達点を確認し、結成30周年の記念大会である2019年の第23回定期大会に向けて運動と組織の大飛躍を勝ちとるために方針を補強することにあります。

画像
全国委員会決議案を報告する吉川利明事務局長=1月17日

1、憲法と民意無視、 国のあり方を根底から変える安倍政治と国民の矛盾の激化

 この1年の最大の特徴は、安倍政権のアメリカと財界中心の異常な暴走政治と国民や農民の対立が深まって、“市民革命”といわれるほど国民のたたかいが高揚していることです。

 安倍政権は、アメリカの片棒を担ぐために、憲法を軸にした戦後日本の枠組みを根底から破壊し、戦争する国をめざしています。基本的人権を踏みにじる憲法違反の特定秘密保護法や共謀罪に加えて、2018年の通常国会で9条改憲発議をもくろんでいます。

 経済政策では、「世界で一番、企業が活動しやすい国づくり」をめざすとし、TPPなどの経済連携協定に便乗してあらゆる規制の撤廃・緩和を推し進め、農業は、その象徴的分野にされています。

 この安倍暴走政治は日本と国民に何をもたらすのか。大企業が社会的責任を放棄して国民の命と健康を犠牲にして利益をむさぼる社会、富める者に富をさらに集中する異様な格差社会、国民に自助を押し付けて公助を弱める医療・福祉・介護の切り捨てによる生存権否定社会、消費税をはじめとした増税と負担増を押し付ける大収奪社会、農業と農山漁村を切り捨て、食料の自給を放棄する亡国社会にほかなりません。

 安倍政権が存在すればするほど国民の利益が損なわれ、国益がむしばまれることを多くの国民が認識し、一刻も早い安倍政権の退陣こそが多数の国民の願いになりつつあります。

 安倍政治にかわる政治の受け皿を国民が切望しているいま、市民と野党が力を合わせて新しい受け皿をつくることが、紆余曲折があっても安倍政権を打ち破る確かな道です。この流れを発展させることが、安倍農政を転換して食料自給率を向上させ、農業と農山漁村の持続可能性を保障する展望を開きます。

 日本社会が重大な転換点に差しかかっている今、農民連が大きな志を持って農村で勇躍することが求められています。

2、総選挙の結果をどうみるか

 10月22日に投開票された総選挙で、自民党は改選議席の284議席を維持し、公明党とあわせて3分の2を超える議席を確保しました。

 選挙直前に結党して民進党を抱き込んだ希望の党は、自民党政治の補完勢力の本質が国民に見抜かれ、57議席から50議席へと後退しました。

 一方、市民連合と7項目の政策合意を結んでたたかった共産、立憲民主、社民の3党による野党統一候補が、各選挙区で自公連合に競り勝ち、38議席から69議席へと大きく議席を増やし、さらに各地で無所属の野党統一候補が勝利しました。また、立憲民主党が公示前15議席から55議席へと躍進し、野党第一党になったことは今後のたたかいにとっても重要な成果でした。

 日本共産党は改選議席を後退させましたが、市民と野党の共闘を守るために全国67の小選挙区で予定候補をおろし、共闘勢力の議席増に貢献しました。

 自公が議席の多数を得たのは、大政党に有利な小選挙区制度による虚構の多数であり、野党共闘の枠組みが分断された結果にほかならず、決して安倍政権が国民に信任されたわけではありません。

 それは、選挙後の世論調査で「安倍首相の続投を望まない」が5割を超えていることや、日本農業新聞モニター調査で、安倍内閣不支持と安倍農政反対が約7割に達していることにも示されています。

 農民連は、一貫して市民と野党の共闘の前進を追求し、各地でたたかいました。新聞「農民」紙面で総選挙特集を連打し、号外も作成してたたかいを呼びかけ、農政の争点を示し、会員や農民が政党選択するための情報を提供する努力を行ってきました。多くの地域で農家との対話が精力的に行われ、市民と野党の共闘勢力の前進に大きく貢献しました。

 議席の多数を占めた安倍政権は、憲法9条改悪、消費税増税、原発再稼働、農協改革や日米FTAをはじめとする自由貿易協定の推進など、国民の要求に真っ向から対立する暴走を推し進めています。

 一方、会計検査院が森友学園への8億円の土地代金の値引きに根拠がないとする報告を出し、世論の厳しい批判にさらされるなど、不安定な状況に追い込まれています。

 2018年の名護市長選挙、沖縄知事選でオール沖縄の稲嶺進市長と翁長雄志知事の再選、19年春のいっせい地方選挙、夏の参院選で市民と野党の共闘を大きく実らせるために全力を尽くすことが求められています。

3、今日的な農民連の役割と課題

 農民連は2019年1月に結成30周年を迎えます。この間、WTO(世界貿易機関)やFTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)、家族農業切り捨て農政が吹き荒れるなかで、農家戸数は結成時の半分以下に減少し、農山漁村が衰退させられてきました。その影響は農民連組織にも波及していますが、全国の奮闘で基本的に組織の地歩を維持してきました。

 2019年の結成30周年を1年後に迎えるいま、組織の後退から抜け出して前進に転化し、今日の激動の情勢に見合った新たな役割を担える組織に発展させることが求められています。

 (1)政治と農政を変える“共闘時代”のなかで

 安倍政権の推し進める農政は、これまで懸命に農村社会を支えてきた保守層といわれる人たちと本質的矛盾を深め、日々、自らの基盤を掘り崩しています。都市でも農村でも安倍政治ノーの世論が劇的に高まり、新しい受け皿を求めています。安倍政権と矛盾が最も深い農業・農村でこそ市民と野党の共闘が求められています。この流れを発展させて政治と農政、地域を変えるために農業、農村で農民連が核となって奮闘することがいよいよ求められています。

 この間、切り開いた共闘の成果を、TPP11や日米FTAを阻止するたたかいや、多様な要求、生産や地域を守る要求運動での共同・共闘に発展させることも重要です。

 (2)農業構造の変化に即して要求運動を発展させ、要求を実現できる力をもとう

 多くの農民が暴政に苦しみ、経営と暮らしを守る切実な要求を募らせており、多様な要求を実現する運動がますます重要になっています。全ての農家を対象に、多様な要求で働きかけ、組織化するとりくみが求められています。

 同時に、大規模経営や生産法人・集落営農などに集約されている地域と、地域を維持することが困難となっている山間地など、地域によって構造が大きく変化しています。

 こうした地域構造の変化のなかで生まれる要求に農民連がこたえる力をもち、組織化につなげることや、地域や自治体に提案できる力を持つことが強く求められています。

 (3)農村で多数をめざした組織づくりと、組織と運動の継承者をつくる

 結成30周年に向けて、全ての組織が農村で多数者になる発展的な戦略目標をもち、会員と読者拡大に挑戦します。そのなかで、組織と運動の継承者を育成することが全国の全ての組織に共通するまったなしの課題です。

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(新聞「農民」2018.2.5付)