新聞「農民」
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農民連結成30周年にむけ、持続可能な
農業と農山村を保障する農政実現へ、
強大な農民連建設に挑戦しよう!
(6/7)

2018年1月18日
農民連全国委員会決議

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関連/全国委員会の発言から


5、「原発ゼロの決断」こそ、持続可能な地域循環型社会の実現を加速する

 東日本大震災・東京電力福島第1原発事故から6年10カ月が経過しましたが、福島県内避難者は1万8675人、県外避難者3万4587人で、震災関連死2184人と増え続けています。自主避難者は昨年3月末時点で約3万2000人(1万2000世帯)でしたが、福島県は避難者としての対象から外しました。帰還困難区域以外の避難区域は2017年3月末に避難解除が行われましたが、帰還は進まず、帰還困難区域以外の応急仮設住宅の供与も19年3月末で終了されようとしています。

 東京電力福島第1原発事故の被害者約3800人が、国・東電を相手に原状回復と損害賠償を求めた「生業(なりわい)訴訟」の判決が福島地裁で言い渡されました。判決は、「津波の長期評価」に基づき津波の試算ができたのに、これを怠り、国が権限を行使して東電に適切な防護策を取らせていれば事故を回避できたと、国と東電の責任を断罪し、被害救済でも国の「中間指針」の不十分さを批判し、賠償の地域を拡大し水準を引き上げるものとなっています。

 国・東電が主張してきた「20ミリシーベルト以下の被害はない」とする主張も退けました。国はこの判決を真しに受け止め、原発ゼロを決断し、フクシマの全面的被害救済と復興に責任を果たすことを強く要求しましょう。

 ドイツは、福島第1原発事故を受けて倫理委員会を設置し、事故は不可避であり、事故が起きれば、他のどんなエネルギー源よりも危険であることを明記し、再エネ普及とエネルギー効率化政策で原子力を段階的にゼロにしていくことは将来の経済のためにも大きなチャンスとなるとする報告書を出しています。

 「原発に依存しない社会」への実現を新たな経済的チャンスととらえ、「経済的効果」を「地域」や「市民」が得られ、エネルギーの地産地消、「省エネ」への投資を持続可能な社会づくりへの跳躍台にすることが求められています。各地で再生可能エネルギーの実践を大いに進めましょう。

6、核兵器禁止条約を批准する政府を

 国連が核兵器禁止条約を採択したことは、被爆者をはじめとした長年の運動の画期的成果です。唯一の被爆国である日本政府が条約に背を向けていることは許されません。ヒバクシャ国際署名をさらに広げ、核兵器禁止条約への批准を政府に迫る運動を進めましょう。

【5】組織建設について

1、仲間づくり、組織づくりの到達と方針

 (1)会員・読者の拡大の現状

 要求運動と結んだ拡大運動では、2017年度に前年より組織登録を前進させたのは、茨城、栃木、東京、山梨、新潟、愛知、三重、奈良、島根、佐賀、鹿児島の11都県連で、いずれも切実な要求と結んでの拡大です。一方で、高齢化に伴い離農や死亡により数百名が脱会しています。会員拡大・世代継承は待ったなしの課題です。10数年間、会員を増やし続けている奈良県連は、春の大運動だけでなく、1年間を通じて産直・労災・ものづくりなど「○○なんでも相談会」を広く呼びかけ、仲間づくりを進めていることは教訓的です。

 読者を前進させたのは、栃木、福井、愛知、滋賀、奈良、徳島、佐賀、長崎、宮崎の9県連で、貴重な前進です。「減った分はその月に増やす」気構えで減らさない努力を続ける県連の奮闘に学びましょう。

 (2)新しい活力を生んだ役員・専従者研修会の成果を全国へ

 8月3〜4日に神奈川県で数年ぶりの役員・専従者研修会を開催しました。岡山大学の小松泰信教授による特別講演のほか、基礎講座として、戦後農政の変遷、農民連の歴史と行動綱領、要求運動と組織建設の3つのテーマを農民連三役が分担し報告しました。「農政の変遷、農民連の歴史、要求運動など普段触れることのないことが勉強でき大変刺激になった」など、参加者は新鮮に受けとめ、活力となっています。

 農民連行動綱領を全国の会員が身につけることが農民連の前進の鍵(かぎ)を握ります。『農民連テキスト』(3つの基礎講座と「農民の権利宣言(案)」など)を、4月をめどに発行します。全会員への普及を目指すとともに、各ブロック、都道府県連単位で大いに学習しましょう。

 (3)税金対策部員養成‥自主申告運動と仲間づくりの担い手づくり

 農民連が税金の自主申告運動にとりくみ始めてから、農民懇時代も含めると30数年が経っています。対策部員の高齢化対策をはじめ、税金の自主申告運動の担い手、仲間づくりの担い手を増やすために税金対策部員養成講座を本部税金対策部主催でとりくみました。受講者は、30都府県130人に上ります。昨年、全然解答できなかった受講生が、2年目の今年は、ほとんどできるようになり自信をつけています。みんなで月1回集って相談しながら例題を解くなど、励ましあって受講者の初心を生かす努力もみられます。

 各都道府県でも専従者・役員・青年会員などを対象にした対策部員養成講座を開催しましょう。

 (4)地域を変革する農民連の新たな目標

 会員が販売農家比率で1割を超えるような組織が各地で生まれています。生産と地域を守る大きな役割を果していることは重要な成果です。

 東北のある地域の市長選挙では、市民と野党の統一候補が返り咲き当選を果たしました。農民連の会員が選対や地域で活躍し、勝利に大きく貢献しました。その地域の会員数は販売農家戸数の約8%を占めており、この組織力が地域を支え、変える大きな力になっています。

 市民と野党の共闘の時代にふさわしく、全農民を対象にした組織づくりをめざしましょう。安倍官邸農政から農業と地域を守る防波堤としての地方自治を守り発展させましょう。そのためにも地域に1割を超える農民連組織の建設をめざします。

 結成30周年をめざし、都道府県連と単組は、過去最高の会員と機関紙現勢の回復を基本に、それに近づける積極的な目標を明確にしましょう。2けたの県連は早急に3けたにする目標と戦略をもちましょう。全国的には5000人以上の会員とそれを上回る読者拡大を第23回大会までにやりきりましょう。

 (5)要求に基づく仲間づくり、要求に強い組織づくり

    (1)要求こそ運動の源泉、「納得」と「共感」が仲間づくりの原動力
 要求こそが自発性による運動の源泉です。自発性なしに運動は生まれないし発展しません。一人ひとりの要求に合致したとき、その運動は大きな力を発揮します。一人ひとりが、農民連の運動に「納得」し、農民連の運動に「共感」することが大切です。会員が自分の知り合いを誘い、紹介するとりくみは、その現れの一つです。

 「農民連はどんなことができるのか、会員になるとどんなメリットがあるのか」を、まず会員が知り、周りの農家に伝えやすくするために、奈良・大阪の「要求のしおり」を参考に各都道府県が「要求しおり」を作りましょう。

    (2)前進を続ける組織の「4つの教訓」に照らした自己検証を
 第21回大会で前進する組織の共通する4つの教訓――(1)要求を鮮明にしての大量宣伝、(2)会員・組合員に依拠した紹介活動、(3)要求実現に強い役員・専従者の育成、(4)中心的な幹部の熱意と決意――を明らかにしました。

 全農家戸数に匹敵するチラシを配布し、圧倒的多数の農家に農民連の存在と要求運動を宣伝し、そして一人ひとりの会員が農民連に入ってよかったこと、自らが要求運動で得た確信を「あなたも一緒にやらないか」と知り合いに声をかける――これが紹介運動です。ここに拡大運動の法則的な流れがあります。「4つの教訓」に照らした自己検証をしましょう。

    (3)専従者と事務所配置を基本にした広域単組を
 要求運動に強い組織になるためには、単組に事務所と専従者が欠かせません。税金や産直など要求運動には最低限の知識と経験が必要です。一人ひとりの要求をくみ取る上でも役員だけではとても応え切れません。事務所と専従を持てる単組を展望し、市町村をまたいだ広域単組への組織再編も大胆に検討しましょう。その際に、事務所と専従と必要経費が賄える水準の会費のあり方も正面から論議しましょう。

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報告に聞き入る参加者

    (4)働きかけの対象について
 経営の大小や専業・兼業にかかわりなく、定年帰農者も含めて全ての農家が担い手であり、働きかけの対象です。最も重視するのは、青年の要求に基づいた総あたりです。青年就農給付金の受給者をリスト化して、総あたりしましょう。新規就農者は、農地や農機具のあっせんや栽培技術、販路、税金の問題など農民連のとりくみに合致する切実な要求を持っています。まずは声をかけ、実態を聞き、励ますことからはじめましょう。

 集落営農や大規模農家など地域を支えている担い手層は、米価への不安、有利な販路の確保、作業委託の集中による過重労働、税金や経営管理などの要求を募らせています。この方たちとの協力なしに地域農業は守れません。懇談して要求に耳を傾け、一緒に要求を実現しましょう。

(新聞「農民」2018.2.5付)