新聞「農民」
「農民」記事データベース20180226-1300-02

LVC(ビア・カンペシーナ)の青年と学ぼう――
「アグロエコロジー」
「農民の権利宣言」


農民連・同青年部主催
小さな農村の大きな戦い
2・13シンポジウム

 農民連青年部総会に国際的農民組織ビア・カンペシーナから2人の青年が来日したのを機に、ビア・カンペシーナの取り組みを聞く「小さな農村の大きな戦い 2・13シンポジウム」が2月13日、参議院議員会館で開催されました。

 ゲストスピーカーは、ニカラグア農村労働者組合(ATC)のエリカ・タケオさんと、インドネシア農民組合(SPI)のアンガ・ヘルマンダさん。

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報告するエリカさん(座っている右から2人目)とアンガさん(左から2人目)

 エリカさんは、サンディニスタ民族解放戦線のもと、軍事独裁政権とたたかい、国民主権を取り戻したニカラグアの歴史と、そのたたかいのなかで結成されたATCの歴史とニカラグアの農業を紹介。さらにビア・カンペシーナが食糧主権を実現する柱、土台として提案している「アグロエコロジー」ついて詳しく紹介しました。

 またエリカさんは、ニカラグアや中南米諸国のビア・カンペシーナで実施されているアグロエコロジーの訓練学校(研修施設)の取り組みに触れながら、「アグロエコロジーは単なる農業技術の寄せ集めではない。アグリビジネスによる工業的農業への対案(オルタナティブ)であり、“緑の資本主義”による農業や自然の商品化を許さない運動でもあることが重要」と強調しました。

 アンガさんは、インドネシアの農地改革の歴史といま直面している土地収奪問題、そして農民のたたかいを紹介。また、今年の国連人権理事会での採択がめざされている「農民の権利宣言」について報告しました。

 アンガさんは、この宣言が小農民の役割を評価し、権利を守っていく上で大きな力になるものであることを紹介するとともに、国連総会での宣言採択に向けた人権理事会での採決の際、日本政府が「棄権」に回ったことにも言及し、「自国政府に宣言採択に賛成するよう、働きかけを強めていきましょう」と呼びかけました。

(新聞「農民」2018.2.26付)
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