新聞「農民」
「農民」記事データベース20180409-1306-12

旬の味


 仲間たちと米軍基地と世界遺産城址(じょうし)巡りをした。沖縄本島南部を出発して高速道路で嘉手納基地の見える道の駅に着いた▼ダークグレーの大型軍用機が着陸するかと思う間もなく飛び立つタッチアンドゴーを繰り返している。基地の奥の方を双眼鏡で見ると幾つもの戦闘機と格納庫群が見える。近頃F35戦闘機の騒音が100デシベル超えたと問題になっていて、住民の苦情も殺到している▼次の読谷村の座喜味城址は40年ぶりの場所だ。石垣とアーチ門が実に見事、敷地周りの松林はみずみずしく松葉も光り感動した。本部町で昼食をとり今帰仁城址へと向かった。北山城主の今帰仁城は難攻不落の城だったという。かつての城主にまつわる話を仲間のガイド役から聴きながら、周囲の大自然の風景も楽しんだ▼城址入り口で売られているサトウキビの汁を煮詰めたサーターユーを、ショウガと水で溶かした飲み物は格別だ。琉球神話の故郷古宇利島まで足を伸ばし、やんばるの真っ赤なつつじを見て家路に着いた。

(牧)

(新聞「農民」2018.4.9付)
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