新聞「農民」
「農民」記事データベース20180430-1309-15

旬の味


 先日の午後、夫と二人でゆず畑の草取りをしていると、偶然知人が家族連れでワラビ採りに来ました。よく生える場所を教えると、「採れたよ。ありがとう」とうれしそうにワラビを抱えて出てきて、そのあとひとしきり国会の話題に花が咲きました▼知人は午前中ずっと加計問題に関する国会中継を見ていた、とのことで、安倍首相の誠意のない同じ答弁の繰り返しにいら立ち、また、野党の追及に何か決め手のない物足りなさを感じた、と思いを話してくれました▼のどかな春の山畑で偶然出会った知人と政治の話で盛り上がるとは思ってもいなかったので、少しうれしい驚きでした。この山畑は、夫の父が若いときに牧草畑として購入していた土地で、その後、梨畑にし、そして現在のゆず畑となりました▼その牧草畑時代のケンタッキーブルーグラスという牧草が今でもゆずの木の周りに元気に生えていて、生命力の強さに驚きます。せっかく父が手に入れた土地なので、荒らさずに守っていかなければ。

(K)

(新聞「農民」2018.4.30付)
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