新聞「農民」
「農民」記事データベース20180521-1311-03

TPP11情勢緊迫

衆議院委員会で審議入り

関連/全国食健連 緊急国会行動


「批准するな!」の声を全国から

 TPP11をめぐる情勢が緊迫してきました。

 TPP11の「承認案」と関連法案が、衆議院外務・内閣の両委員会で審議入りしました。

 野党は、TPP11承認案と関連法案を重要法案と位置づけて、特別委員会の設置や連合審査など、慎重審議を求めてたたかう方針を確認していますが、政府与党は、TPP12で審議は十分したとして、TPP11を短時間で通そうとしています。早ければ5月18日にも衆議院本会で採決し、参議院への送付をねらっています。

 全国各地で、緊急署名・宣伝行動に打って出ましょう。全国から「批准するな!」の声を国会に集中しましょう。

 (1)手持ちの署名は大至急、農民連本部に送ってください。

 (2)外務・内閣・農水委員・地元選出議員にファクスしましょう。

 (3)全国食健連で提起する国会行動(委員会傍聴、座り込み、議員要請など)に、代表を派遣してください。

 当面、5月18日に、国会前座り込み行動(午前10時〜午後3時半)、外務委員会傍聴(午前9時〜)、本会議傍聴(午後1時〜)を行います。


TPP11

全国食健連
緊急国会行動

国民的議論尽くせ
国会前集会・議員要請
農繁期の中、地方からの参加も

 TPP11の批准をめぐって国会情勢が緊迫するなか、全国食健連は5月9日、緊急の国会行動に取り組みました。

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国会前集会でコールする全国食健連の参加者(5月9日)

 この日は国民大運動など3団体共催の定例国会前集会が行われ、全国食健連を代表して全農協労連の砂山太一執行委員長がTPP11をめぐる情勢と農業・農村の現状を報告。「新潟県上越市の私の集落では、20年前は集落全員が米作りしていたが、今は1軒もしていない。政府はTPPでも新潟の米は守れると強弁しているが、今ですら農業の現状は厳しいのに、TPPなんて絶対に許せないという声が農村で猛烈に高まっている。日本の食糧とそれを支える農業を守るため、TPP11の批准阻止に力を合わせよう」と力強く訴えました。

 その後、11日から質疑が始まる衆議院外務委員会の議員に、「今国会でのTPP11の承認は行わず、議論を尽くすこと」「『TPP11を批准しないことを求める請願』の紹介議員になること」を求めて、4組に分かれて要請を行いました。また紹介議員になっていただいた日本共産党の穀田恵二衆院議員に、4000人分を超える署名を届けました。

 その他の議員室では秘書が対応し、多くが「議員に伝えておきます」という返答でしたが、全国食健連のTPP11をめぐる要請行動も3回目とあって、今回は「TPP?よくわからない」などという反応はなく、「TPPは大事な問題で、国民が知らない間に通してしまうなどということはあってはならない。議員にきちんと伝える」と答えた自民党議員の秘書もいました。

 この日は、農繁期の緊急の呼びかけにもかかわらず、長野や茨城、千葉、福島、宮城の農民連からも駆けつけ、行動に取り組みました。

(新聞「農民」2018.5.21付)
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