新聞「農民」
「農民」記事データベース20180528-1312-01

野党は一致して反対

TPP11
与党が承認案可決強行

茂木担当相の不信任決議案提出

関連/TPP11 与党が承認案可決強行
  /たたかいはこれから


TPP11批准阻止
全国食健連・農民連が座り込み

 5月18日、TPP11協定承認案が野党の反対を押し切って衆議院本会議に緊急上程され、自民党、公明党、日本維新の会などの賛成多数で可決を強行、参議院に送られました。立憲民主、国民民主、無所属の会、共産、自由、社民の6野党はそろって反対しました。

 わずか6時間の外務委員会質疑で、強行可決した安倍政権と自民、公明、維新、希望の暴挙に、断固抗議します。

 一方、TPP11協定関連法案は、本会議閉会後、ただちに招集された内閣委員会での質疑中に、「茂木TPP担当大臣の不信任決議案」が野党共同で衆議院に提出され、内閣委員会は散会。18日の関連法案の委員会採決は見送りとなりました。

 全国食健連・農民連は18日、「TPPプラスを許さない全国共同行動」とともに終日座り込み・傍聴行動にとりくみました。議員会館前に集まった数百人の仲間をはじめ、全国からの「農業つぶすTPPはいらない」「生業奪うTPPはいらない」「国会議員は国民の声を聞け」「TPPの徹底審議」などの声が、野党共闘を後押しして、関連法案の委員会採決を阻止しました。

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全国食健連など数百人が緊急の国会行動に集結

 関連法なしでは手続き完結せず

 安倍政権は、30日ルール(衆院通過後30日で参議院の議決がなければ条約が自然成立)を視野に、18日の衆議院本会議採決を強行しました。

 しかし、協定承認案が成立しても、関連法案に自然成立はありません。協定承認案と関連法案の両方の可決なしに国内手続きは完結しません。

 不十分な審議の中でも、TPP11がTPP12をそのまま引き継ぎ、富裕層と大企業・投資家の利益のために、農林水産業も食の安全も医療もくらしや国のあり方さえも犠牲にする本質は変わらないことが明らかになりました。

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本会議強行に抗議の声を上げる座り込み行動参加者(5月18日)

 たたかいの舞台は、23日の内閣委員会、25日の衆院本会議を経て、参議院に移ります。

 徹底した審議を求めると同時に、6野党とも連携し、TPP11の危険性を広く国民に暴露し、反対の世論を高め、国会を包囲しましょう。TPP11に反対する世論は、日に日に高まっています。この7年間のたたかいで築き上げてきた共同の輪をさらに広げ、廃案めざしてたたかい抜きましょう。

 安倍政権葬り去り批准の阻止を

 森友・加計学園の政治の私物化、働き方改革法案のデータ改ざん・ねつ造、自衛隊の海外派兵部隊の隠ぺい問題など、政治のあり方が大きく問われ、支持率30%を切るメディアも出てきており、安倍政権はまさに末期状態です。こんな内閣に日本の未来は託せません。

 国民諸階層の人々との連携を強化し、安倍政権を葬り去るなかで、TPP11の批准を阻止しましょう。

(新聞「農民」2018.5.28付)
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