新聞「農民」
「農民」記事データベース20180604-1313-05

農家が得する
税金コーナー
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税対部員養成講座始まる
30都府県で100人参加登録

 農民連の税金対策部員養成講座が5月22日の熊本会場を皮切りに、24日の東京会場、29日の奈良会場、31日の岡山会場で開校します。全国30都府県約100人が参加登録しています。

 自主申告の醍醐味つかむ

 24日に農民連本部で開催された東京会場では、茨城、千葉、山梨、長野から、2週間前に農民連の事務局になったという青年から、13年間実践で身につけてきたが系統的な学習をしたことがなかったという方まで幅広い方々、9人が参加。

 開校のあいさつをした吉川利明農民連事務局長は「全国的な取り組みは2年目となります。昨年は最後までやり遂げた方は決して多くありませんでしたが、少しでも学んだことで初歩的な対応ができ、春の運動のお手伝いができたとの報告もありました。今年は昨年の反省も踏まえて、実践に近く、1時間で取り組めるような演習にするなど工夫します。最後までやりきれるようお互いに励ましあってがんばりましょう」と呼びかけました。

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24日の東京会場の様子

 第1回の講座は「確定申告の結果が、国保税、後期高齢者医療保険料などに直接影響することを学ぶ」をテーマに取り組みました。

 東京会場では、村田深農民連税金対策部長が、農民連の税金対策・自主申告運動のあらまし、確定申告の仕組み、国保税の計算方法などを説明し、その後実習問題に。農民連の税金ノートを使って経費を洗い出すことや専従者控除を使うことで、住民税・所得税・国保税あわせて30万円も節税になった(問題A)や、農業の赤字を給与所得と損益通算することで所得税が約25万円も節税、さらに世帯分離することで両親の後期高齢者医療保険料や介護保険料が10万円も少なくなる(問題B)など、農民連の自主申告運動の醍醐(だいご)味を味わいました。

 まだ事務局に入って2週間の青年にはちょっと難しかったかなと思いつつも、「申告の流れ・イメージがわかり、チェックポイントもつかむことができた」との感想で安心しました。また、茨城・千葉・長野では「独習だけではなかなか進まないので、今年は県で毎月取り組むことにした」との報告もあり、裾野の広がりを感じています。

 九州会場でも、「鹿児島・東串良農民組合のように税金で仲間を増やせるようになりたい」「自分の母が自営業をしているが、わが家の国保も損しているかも調べてみたい」「国保税でなんでも相談会をやってみたい」などの感想も寄せられました。

 次回以降7回の講座は通信制で実施する予定です。

 全国でさらに輪を広げよう

 講座のレジュメや実習問題は、講座の進行に合わせて各都道府県農民連に送付します。それらを活用し、各都道府県独自に、税金対策部員養成に取り組みましょう。

 この記事を読んで、私もやってみたいという方は、所属する農民連組織か都道府県連にお問い合わせください。

 一緒に学び、税金に強い農民連を作って、農民連結成30周年となる2019年「春の仲間づくり大運動」を成功させましょう。

(税金対策部)

(新聞「農民」2018.6.4付)
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