新聞「農民」
「農民」記事データベース20180730-1321-02

西日本豪雨災害

被災した仲間を離農させない

愛媛 現地リポート 笹渡義夫会長

関連/2018米屋さんと生産者をつなぐ交流会


 愛媛県大洲市、西予市、宇和島市を訪ね、被災の中でがんばっている仲間たちに会うことができた。被害は豪雨とダムの放流で肱(ひじ)川がはんらんしたためという。炎天下、土ぼこりが舞い上がる中で片づけ作業に追われていた。

 西予市野村町は、農民連が誇る「百姓百品」グループが活躍する町で、500人の生産者を組織し、100人余を雇用。直売所組織「百姓百品」と生産法人「百姓百品村」、障害者施設「野村福祉園」が一体に、耕作放棄地対策や担い手確保、農福連携で障害者の社会復帰にも貢献している。事務所と直売所、作業所は、泥を取り出したが再開のめどはたっていない。グループ代表の和氣數男さんは、送迎用ワゴン車2台と集配用の2トン車、パソコン、レジなどの機器を20台以上失ったという。

 近くのJA選果場も2メートルもの水に襲われた。部長は、「最盛期のキュウリを農家が選果して箱詰めしている。出荷を諦める農家もいて、離農が怖い。国の助成があれば助かる」という。

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ネギの皮むき作業を再開しました(西予市「百姓百品」)

 西予市明浜町。きれいな海と、急斜面に石垣が幾重にも積み上げられた段々畑のみかん園は「ジオパーク」に認定されている。斜面が崩落してミカンの木をのみ込み、農道をふさぎ、命綱の作業用モノレールやスプリンクラーを破壊した。「散水も防除もできない」。地元の会員たちに不安が募る。宇都宮利彦さんや宇都宮凡平さんら、農民連の仲間たちは被災直後からバックホーを繰り出して農道の土砂を片付け、地域の仲間を激励して奮闘している。被災地の仲間と連携して力を尽くさなければと決意させられた。


2018米屋さんと生産者をつなぐ交流会
産地を丸ごと届けたい
大阪会場
日 時 8月26日(日)
交流会 午後2時〜4時45分(参加費無料)
懇親会 午後5時〜6時半頃(会費4000円)
会 場 大阪リバーサイドホテル(JR桜宮駅から徒歩2分、
    大阪市都島区中野町5―12―30)
    (電話)06(4400)5253
東京会場
日 時 9月2日(日)
交流会 午後2時〜4時半(参加費無料)
懇親会 終了後近くのお店で予定
    (会費4000円程度を予定)
会 場 文京区民センター 3―A会議室
    (東京都文京区本郷四丁目15番14号)
    (電話)03(3814)6731
申し込み・お問い合わせ 農民連ふるさとネットワーク
    (電話)03(5966)2250、Fax 03(5966)2253
    Eメール n-fnetw@nouminren.ne.jp

(新聞「農民」2018.7.30付)
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