新聞「農民」
「農民」記事データベース20181001-1329-03

農山漁村の立て直しへ
グリーンウエーブ成功を

食健連が代表者・活動者会議

 国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)の代表者・活動者会議が9月15日、東京都内で行われました。


政策の転換求める署名運動を提起

 秋の行動で家族
 農業10年成功を

 主催者を代表して全労連の野村幸裕事務局長があいさつ。「あのとき食健連があってよかったといえるような運動をつくろう」と呼びかけました。

 アジア太平洋資料センター(PARC)の内田聖子共同代表が「メガ自由貿易協定の現在」と題して講演。

 内田さんは「トランプによる保護主義と自由貿易という対立軸の立て方自体に問題があります」と指摘。「地域格差の拡大や、所得再分配のゆがみなどで世界の人々がグローバル化にノーと声を上げています。市民の権利や命を守る公正な貿易と、利潤優先の姿勢が対立しているのが実態です」と話しました。

 全国食健連の舘野豊事務局長は報告で、「戦争する国づくりと表裏一体で自由貿易協定を推進し、『農業の成長産業化』を進める安倍政権は、持続可能な社会を目指す世界の流れと真逆を向いている」と指摘。秋のグリーンウエーブ行動で来年からの「家族農業の10年」を成功させるための学習と対話。食料・農業・地域を守るために、「戸別所得補償の復活を求める請願署名」と「日本の種子を守る署名」に引き続き取り組み、新たに「家族農業を守り、食料自給率の向上を目指す食料・農業政策への転換を求める署名」に取り組むことを提起しました。

 新しい取り組み
 各地から次つぎ

 討論では、愛媛食健連の村田武会長から、水害の報告・支援と合わせて毎年グリーンウエーブでは20市町村12農協を2週間かけて訪問・懇談し、学校給食などで前進を築いてきたことを報告しました。

 いわて食・農ネットの岡田現三さんからは「初めて、地元のオーガニックフェスタに出展し、チラシの配布と署名を行った。構成団体の地力をつけると同時に、こうした新しい人たちへつながる取り組みをしたい」と新しい取り組みの報告があり、長野県からは、学校給食の無償化の取り組みが報告され、千葉県からも農村の危機的状況を伝えるためにも学校給食を中心とした運動を進めることが提起されました。

 大きな運動へ
 枝葉を伸ばそう

 討論のまとめで舘野事務局長は「運動を広げるための枝葉を伸ばそう」と呼びかけ。閉会のあいさつで農民連の笹渡義夫会長が「来年からの10年は農山漁村を立て直してよみがえらせる10年にしなければならない。グリーンウエーブで全国燃ゆるという状態にしよう」と呼びかけました。

(新聞「農民」2018.10.1付)
HOT情報
写真